漁船検査規則
(昭和25年11月18日農林省令第124号)



最終改正:平成13年12月27日農林水産省令第153号


  漁船法(昭和25年法律第178号) 第22条第3項 の規定に基き、漁船検査規則を次のように定める。


  第1章 船体(第1条―第6条)
  第2章 機関(第7条―第11条)
  第3章 漁ろう設備
   第1節 魚群探知機(第12条―第15条)
   第2節 うず巻ポンプ(第16条―第18条)
  第4章 漁獲物の保蔵設備
   第1節 魚そうの防熱設備(第19条)
   第2節 冷凍設備(第20条―第24条)
  第5章 電気設備
   第1節 直流発電機(第25条―第28条)
   第2節 直流電動機(第29条―第31条)
   第3節 交流発電機(第31条の2―第31条の4)
   第4節 交流電動機(第31条の5―第31条の7)
   第5節 変圧器(第31条の8―第31条の11)
   第6節 配電盤(第32条―第34条)
  第6章 航海測器設備
   第1節 磁気コンパス(第35条―第38条)
   第2節 舶用6分儀(第39条―第41条)
   第3節 アネロイド気圧計(第42条―第44条)
   第4節 船内時計(第45条―第47条)
  第7章 総合検査(第48条―第50条)
  附則

    第1章 船体

第1条  漁船の船体は、他船若しくは岸壁との激しい接触又は漁具の衝撃に耐えるよう堅ろうで、且つ、強固であり、各部の縦強度及び横強度がそれぞれ著しく不連続でなく、その縦強度と横強度とが著しく不つり合いでないような構造のものであつて、動力漁船(長さ70メートル以上のもの及び排水量が長さと幅と深さの相乗積に比して著しく少ないものを除く。)にあつては次条から第6条までに掲げる基準のすべてに適合するもの、その他の漁船にあつてはその装備及び性能がその従事する漁業の種類又は用途に応じ適当であるものを合格とする。

第2条  削除

(一般配置)
第3条  船体の一般配置の基準は、左の通りとする。
(1)  魚そう、氷そう、活魚そう、燃料油そう、清水そう、乗組員の居室、まかない室その他の区画及び推進機関、機器、漁ろう設備その他の設備の大きさ及び位置が従事する漁業の種類又は用途に対し適当な重心位置、きつ水及びトリムを有するように定められていること。
(2)  乗組員の居室及びまかない室等が安全且つ衛生的な場所に配置されてあり、これらの室には通風及び採光の十分な天窓又は明り取り、通風管並びに乗組員の衛生に必要な設備が設けられていること。
(3)  長さ13メートル以上の漁船にあつては上甲板が、その他の漁船にあつては機関室の部分に水密構造の甲板が備えられていること。
(4)  甲板を備える漁船にあつては、甲板上の諸構造物が風圧を受ける面積を少くするように造られていること。
(5)  上甲板を備える漁船にあつては、上甲板に達する支水隔壁が鋼製漁船及びりゆう骨、外板その他の船体の主要部分にFRP(ガラス繊維を熱硬化性樹脂を用いて積層することにより成型したものをいう。以下同じ。)を使用する漁船(以下FRP製漁船という。)においては機関室の前部及び後部に、木製漁船においては機関室の前部に設けられていること。

(鋼製漁船及び木製漁船の船体の構造)
第4条  鋼製漁船及び木製漁船の船体の構造の基準は、次のとおりとする。
(1)  敷を用いる木製漁船にあつては、敷の各はぎ材がろく骨の中間でたたきくぎで相互に固着されてあり、且つ、ろく根材と敷とが敷の両側端及び30センチメートル以内の心距でたたきくぎで固着されていること。
(2)  木製漁船にあつては、その機関台がすべて機関室の長さと同一又はそれ以上の長さを有する1材の堅材又は鋼材で造られてあり、且つ、木製の場合にあつては、ろく骨1本につき交互に1箇と2箇(推進機関の計画出力と計画総トン数との比が2.95を超えるものにあつては、ろく骨ごとに2箇)のボルトでろく骨に固着されていること。
(3)  木製漁船であつて推進機関の計画出力が計画総トン数に比し過大なもの又は推進機関の種類若しくは型式により大きな振動が生ずるおそれのあるもの若しくは機関台の高さが相当高いものにあつては、その外側にひじ材を設け、これが機関台とろく骨とにボルトで固着されているか又はその他の有効な振動防止方法が講ぜられていること。
(4)  木製漁船にあつては、機関室底部のろく根材が推進機関の荷重に耐えるように、単材式のものにあつては、これと同一寸法以上の添材で補強されてあり、2材合式のものにあつては、その1材の寸法が適当に増加されていること。但し、推進機関の計画出力が110キロワット以下であり、且つ、計画総トン数の2.95倍以下のものにあつては、この限りでない。
(5)  上甲板を備える木製漁船にあつては、操だ室その他の甲板室の周壁がその4隅及び1.2メートル以内の心距でその室の頂部から上甲板りようの下面まで貫通する適当な太さのボルトで固着されていること。
(6)  船尾の船底が扁平な木製漁船にあつては、各げんにおいて船尾材、船尾てん材又はだ柱材にひじ材が取り付けられてあり、これらと内部縦通材及び船尾ろく骨がたたきくぎで固着され、だ頭管の後部から船尾端に至る間にげん側に達する長さの船尾特別横翼材が設けられ、これと船尾縦翼材、内部わん曲部縦通材及び船尾ろく骨がたたきくぎで固着されてあり、且つ、ひじ材及び船尾特別横翼材の間隔が船尾縦翼材に沿つて1.5メートル以内であること。
(7)  まき網漁船、底びき網漁船その他げん側を摩耗するおそれのある漁船にあつては、げん側を保護するための防げん材が取り付けられてあり、外板の継目が累接の鋼製漁船にあつては、網、綱及び外板の継目を保護するに適当な半丸鋼材が外板に取り付けられていること。
(8)  ばく露甲板、張出甲板又はつり台が排水の容易なように造られていること。
(9)  推進器と鋼製漁船及び木製漁船の船体との間げきが、推進性能をよくするために、十分広くされていること。
(10)  木製漁船であつて、その有する1の魚そうの長さが船の長さの5分の2を超えるものにあつては、その強度を保持するために当該魚そうの中にピラーが設けられていること。

(FRP製漁船の船体の材料及び構造)
第4条の2  FRP製漁船の船体の材料及び構造の基準は、次のとおりとする。
(1)  FRPの積層に使用されるガラス繊維は、十分に乾燥されたものであること。
(2)  FRPの積層に使用される熱硬化性樹脂は、直射日光、熱等により変質しておらず、かつ、その熱硬化特性が積層工事を施行する際の温度、湿度等の環境条件に適合するものであること。
(3)  FRPは、土、じんあい、気泡等その強度を損なうものが混入しておらず、かつ、はく離、含浸不良、樹脂欠乏、樹脂過多、ヘヤクラツク、白化、硬化不良等の欠陥のないものであること。
(4)  FRPは、船体の各部分に応じて必要な強度を保持するために、それぞれに応じて適当な厚さを有し、かつ、適当なガラス繊維含有率(FRPに含まれるガラス繊維織物及びガラスマツトの重量比をいう。)を有するものが使用されており、船体各部分の相互間においてその厚さ及び強度に連続性が保持されていること。
(5)  りゆう骨、外板その他の船体の主要部分に使用されるFRPは、ガラス繊維に占めるガラス繊維織物の重量がガラス繊維の総重量の3分の1以上のものであること。ただし、船体の主要部分において増厚のため使用されるFRPにあつては、この限りでない。
(6)  りゆう骨、外板その他の船体の主要部分に使用されるFRPは、ガラス繊維の継手の端部と隣接する継手の端部とが100ミリメートル以上避距し、ガラス繊維織物にあつては50ミリメートル以上、ガラスマツトにあつては40ミリメートル以上重ね合わせられていること。ただし、船体の主要部分の端部において使用されるFRPにあつては、この限りでない。
(7)  FRPと接着し、又はFRPで被覆される木材及び合板は、節、腐れ等の欠陥がなく、かつ、十分に乾燥されており、FRPの積層に使用される熱硬化性樹脂の硬化性及び接着性を妨げないものであること。
(8)  りゆう骨、外板その他の船体の主要部分においてFRPと接着し、又はFRPで被覆される合板は、普通合板の日本農林規格により1類に格付されたもの又はこれと同等以上の品質を有するものであること。
(9)  FRPの切断面及びFRPを貫通するボルト孔等には、合成樹脂で被覆する等適当な防水処理が施されていること。
(10)  FRP面上の甲板機器及び漁ろう機械等の取付部分は、鋼材、木材その他の適当な材料で十分に補強されていること。
(11)  まき網漁船、底びき網漁船その他げん側を磨耗するおそれのある漁船にあつては、げん側を保護するための防げん材が取り付けられていること。
(12)  ばく露甲板、張出甲板又はつり台が排水の容易なように造られていること。
(13)  推進器と船体との間げきが推進性能をよくするために十分広くされていること。

(装備)
第5条  船体の装備の基準は、左の通りとする。
(1)  ばく露甲板上に設ける諸開口には、完全な防水ふたが設けられていること。
(2)  直接に波を受ける場所に設けられる出入口には、防水戸及び波を防ぐに足る高さの下部縁材が設けられていること。
(3)  長さ20メートル以上の漁船にあつては、ばく露甲板上の機関室囲壁に出入口が設けられていないこと。
(3)の2  長さ25メートル以上の漁船にあつては、機関室から、2以上の径路により開放された場所まで脱出できるように出入口、通路等が設けられていること。
(4)  漁獲物を水氷漬とし、又はばら積とすることがある魚そう(縦2メートル未満で、且つ、幅1.5メートル未満のものを除く。)には、動揺による魚類の移動を防ぐに適当な挿 板が設けられていること。
(5)  自然換水の活魚そうには、十分に換水できる換水孔があり、これに堅固なわく及び迅速確実に開閉できるせんが設けられていること。
(6)  魚そう及び氷そうの内部には、区画ごとに排水装置が設けられ、その装置が手動式のものにあつては、上甲板上で操作されること。
(7)  長さ30メートル以上の漁船にあつては、機動式揚びよう機が備えられていること。
(7)の2  機動式操だ装置を備える漁船にあつては、当該操だ装置に故障が生じた場合にこれを自動的に表示し、警報する装置及び応急操だ装置が設けられていること。
(8)  網又は綱を使用する漁船にあつては、それらを容易に操作するに適当な滑車、綱巻車、特殊ボラード又はガロース等が設けられていること。
(9)  捕鯨船の捕鯨砲及び発条緩衝器又は米国式かつお、まぐろきん着網漁船の廻転網台等が操業に対しそれぞれ適当なものであり、それらのために荷重が大である箇所が強固に補強されていること。
(10)  漁ろう機械の動力伝導装置の伝導軸がなるべく屈曲を避けるように配置され、水防壁を貫通している箇所には、水防てん座が設けられてあり、ばく露甲板に設けられている部分にはおおいが付けられてあり、当該部分の軸受が球入又は転子入の場合にあつては、当該軸受に防水装置が設けられていること。
(11)  さん水管、清水管、甲板洗じよう管、排水管、汚水管等の諸管が急激な屈曲を避けるように配置され、且つ、船体に強固に取り付けられていること。
(12)  前号の諸管であつて船底部及び魚そう又は氷そうの防熱設備の内部に設けられているものにあつては、亜鉛めつき又は防しよく処置が施されていること。
(13)  焼玉機関の頭部、かまど、ストーブ、煙突等に接近しているため燃焼のおそれがある木製及びFRP製の天井、側壁、床等の部分には金属板を張る等適当な燃焼予防処置が施されていること。

(性能)
第6条  船体の性能は、速力試験、後進及び前進試験、操だ試験、旋回力試験、連続航走試験、最低速試験、クラツチかん脱試験及び重心査定試験並びに振動状況、船首揺動及び副漁具(漁具を操作する機械装置をいう。)の作動状況により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。但し、各試験は、当該漁船の状態を試験状態(試験に必要な人員、器具、消耗物資及びトリム調整用の重量物を積載する以外は空荷の状態)として行うものとする。
(1)  速力試験は、試験状態における平均きつ水の7倍以上の水深がある静穏な水面で第50条第1号に掲げる負荷試験におけるものと同様の各負荷で推進機関を運転し、速力標柱間をそれぞれ1往復して行うものとし、全負荷運転の場合における速力の船の長さの平方根に対する比の標準が左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄の算式により算出した数値以上であること。但し、やむを得ない事由があるため平均きつ水の7倍以上の水深がある場所又は速力標柱を使用できないときは、その他の場所で行い又は手用測定具を使用してもよい。
区分 算式
漁船の種類 船の長さ(メートル)
まき網漁船 15未満 (1.50+0.02L) 3 (P÷5L)
15以上 1.80 3 (P÷(75+35(L−15)
底びき網漁船 10未満 1.75 3 (P÷3L)
10以上15未満 1.75 3 (P÷(30+4(L−10)
15以上20未満 {1.75−0.006(L−15) 3 (P÷(50+25(L−15)
20以上30未満 {1.72−0.006(L−20) 3 (P÷(175+27.5(L−20)
30以上40未満 {1.66−0.002(L−30) 3 (P÷(450+35(L−30)
40以上 {1.64−0.002(L−40) 3 (P÷(800+47.5(L−40)
かつお釣漁船、まぐろはえなわ漁船 15未満 1.80 3 (P÷6L)
15以上25未満 1.80 3 (P÷(90+26(L−15)
25以上35未満 {1.80−0.01(L−25) 3 (P÷(350+23.5(L−25)
35以上45未満 1.70 3 (P÷(585+31.5(L−35)
45以上65未満 1.70 3 (P÷(900+60(L−45)
65以上 {1.70−0.002(L−65) 3 (P÷(2100+60(L−65)
小型捕鯨船、突棒漁船 15未満 1.80 3 (P÷6L)
15以上 {1.80−0.01(L−15) 3 (P÷(90+18.5(L−15)
大型捕鯨船 55未満 {2.25−0.01(L−40) 3 (P÷(1500+100(L−40)
55以上 2.15 3 (P÷(2500+100(L−50)
運搬漁船 15未満 (1.55+0.01L) 3 (P÷5L)
15以上25未満 {1.70−0.003(L−15) 3 (P÷(75+20(L−15)
25以上40未満 {1.67−0.002(L−25) 3 (P÷(275+35(L−25)
40以上 {1.64−0.002(L−40) 3 (P÷(800+45.7(L−40)
その他の漁船 15未満 (1.57+0.01L) 3 (P÷5L)
15以上30未満 {1.72−0.004(L−15) 3 (P÷(75+25(L−15)
30以上40未満 {1.66−0.002(L−30) 3 (P÷(450+35(L−30)
40以上 {1.64−0.002(L−40) 3 (P÷(800+45.7(L−40)
備考 Lは、船の長さ(メートル)とし、Pは、推進機関の計画出力(キロワット)を0.7355で除した数とする。

(2)  後進及び前進試験は、規定回転数で前進中に規定回転数の100分の85の回転数で後進させ、更にその後進中に規定回転数で前進させて行うものとし、その切り換えに要する時間が左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以内であること。
区分 所要時間(秒)
焼玉機関 ジーゼル機関
歯車逆転式 自己逆転式
クラツチがあるもの クラツチがないもの
前進中後進の発令があつた場合において、その発令があつてから クラツチが脱離されるまで(自己逆転式ジーゼル機関でクラツチがないものを推進機関とする漁船にあつては、推進機関が停止するまで)の所要時間 15 15 20 320
推進軸が逆転を開始するまでの所要時間 30 40 60 360
船体が停止するまでの所要時間 60 70 90 390
後進の回転数が規定回転数の100分の85に達するまでの所要時間 90 100 120 420
後進中前進の発令があつた場合において、その発令があつてから クラツチが脱離されるまで(自己逆転式ジーゼル機関でクラツチがないものを推進機関とする漁船にあつては、推進機関が停止するまで)の所要時間 15 15 20 320
推進軸が逆転を開始するまでの所要時間 30 40 60 360
船体が停止するまでの所要時間 40 50 70 370
前進の回転数が規定回転数に達するまでの所要時間 70 70 90 390

(3)  操だ試験は、規定回転数で前進中に行うものとし、片げんのだ角35度から反対げんのだ角35度までの操だに要する時間が左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以内であること。但し、応急操だ装置に係る操だ試験にあつては、規定回転数の2分の1の回転数で前進中に行うものとし、片げんのだ角15度から反対げんのだ角15度まで操だして異状がなければよい。
区分 操だ所要時間(秒)
操だ装置の種類 船の長さ(メートル)
手動式操だ装置 21未満 30
21以上25未満 45
25以上 60
機動式操だ装置   25

(4)  旋回力試験は、規定回転数で前進中に行うものとし、だ角を35度にとつて回頭する場合における旋回に要する時間及び旋回圏の直径が左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以内であること。
区分 旋回に要する時間(秒) 旋回圏の直径(船の長さの倍数)
漁船の種類 船の長さ(メートル) 針路から15度回頭に要する時間 針路から360度回頭に要する時間
まき網漁船 22未満 8 80 3.0
22以上 10 90 3.5
流刺網漁船、底びき網漁船、かつお釣漁船、まぐろはえなわ漁船 25未満 12 100 3.3
25以上50未満 15 135 4.5
50以上 16 150 5.0
小型捕鯨船、突棒漁船 18未満 7 70 3.0
18以上 8 80 3.5
大型捕鯨船 50未満 8 120 4.0
50以上 10 140 4.5
その他の漁船 20未満 13 100 3.5
20以上30未満 15 115 4.0
30以上50未満 20 140 5.0
50以上 25 170 6.0

(4)の2  連続航走試験は、規定回転数で連続2時間以上(船の長さが21メートル未満であつて推進機関の計画出力が147キロワット未満の漁船及び連続一時間以上全負荷でけい留運転を行つて異状がない漁船にあつては、一時間以上)航走させて行うものとし、この場合において異状がないこと。
(4)の3  最低速試験は、さば釣漁船、流刺網漁船及びまぐろはえなわ漁船について行うものとし、推進機関の1シリンダ当りの計画出力が15キロワット以下のものにあつては規定回転数の2分の1以下の回転数で、1シリンダ当りの計画出力が15キロワットを超えるものにあつては規定回転数の3分の1の回転数で十分以上運転した場合において異状がないこと。
(4)の4  クラツチかん脱試験は、さば釣漁船、流刺網漁船及びまぐろはえなわ漁船であつてクラツチを有するものについて行うものとし、規定回転数の十分の8の回転数で前進中、20分以内に左の表の上欄に掲げる推進機関の種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる回数以上クラッチを後進方向及び前進方向に交互にかん脱した場合において、クラツチが容易にかん脱することができ、且つ、異状がないこと。
推進機関の種類 前進及び後進のそれぞれの回数
歯車逆転式 10回
自己逆転式 5回

(5)  重心査定試験は、平穏な水面で、船体の自由傾斜を妨げないけい留状態のもとで行ない、その結果から算出された出漁状態における重心位置、きつ水及びトリムが、従事する漁業の種類又は用途に応じ適当なものであること。
(6)  振動状況及び船首揺動は、第1号に掲げる試験において船体に有害な振動がなく、操船に支障を及ぼす船首揺動がないこと。
(7)  副漁具の作動状況は、適当な負荷でその作動を試験するものとし、その作動が円滑であること。

    第2章 機関

第7条  漁船の推進機関、補機関及び空気圧縮機は、検査の結果その構造については次条、その性能については推進機関にあつては第9条、補機関にあつては第10条、空気圧縮機にあつては第11条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(構造)
第8条  推進機関、補機関及び空気圧縮機の構造の基準は、操業のために必要な操作が円滑に行われ、且つ、長時間の運転に耐えるような堅固なものとする。

(推進機関の性能)
第9条  推進機関の性能は、起動試験、無負荷試験、最低速試験、負荷試験、温度上昇試験、調速機試験、充気試験、特性試験及び逆転試験(電気点火機関にあつては最低速試験及び特性試験、焼玉機関にあつては最低速試験、ジーゼル機関にあつては無負荷試験を除く。)並びに解放検査により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  起動試験は、当該機関を冷態におき(重油を用いて試験する場合にあつては燃料系統を加熱してもよい。)、人力起動の機関の場合にあつては1人で容易に起動できるものであり、空気起動の機関の場合にあつては当該機関の空気そうに、焼玉機関にあつては0.98メガパスカル、ジーゼル機関にあつては2.45メガパスカルの圧縮空気を充たし外部から圧縮空気を補給しないで行うものとし、起動回数及び最低起動圧力が左の表の上欄に掲げる機関の種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる通りであること。
機関の種類 起動回数 最低起動圧力(メガパスカル)
焼玉機関 6回以上 0.69以下
ジーゼル機関 自己逆転式 12回以上 1.18以下
歯車逆転式 6回以上 1.18以下

(2)  無負荷試験は、機関の種類に応じ、左の各号に掲げる回転数で20分以上行うものとし、その運転が円滑に行われること。
 電気点火機関にあつては、規定回転数の2分の1以下
 焼玉機関にあつては、燃料ポンプが常に作動する状態において規定回転数の十分の6以下
(3)  最低速試験は、1シリンダ当りの計画出力が15キロワットを超える機関にあつては、規定回転数の3分の1の回転数で計画出力の27分の一に相当する荷重、1シリンダ当りの計画出力が15キロワット以下の機関にあつては、規定回転数の2分の1以下の回転数で計画出力の8分の一に相当する荷重をかけて20分以上行うものとし、その運転が円滑に行われること。
(4)  負荷試験は、分力試験、全負荷試験及び過負荷試験とし、分力試験は、全負荷の4分の1,2分の1及び4分の3に相当する荷重、全負荷試験は、全負荷に相当する荷重、過負荷試験は、全負荷の1割増に相当する荷重をかけ、第1表の上欄に掲げる試験の種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる回転数で第2表の上欄に掲げる機関の種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる時間(当該機関が 漁船法(以下という。) 第25条第1項 の規定による検査に合格したことがある機関と同一の型式、計画出力、シリンダの数及び直径、行程、回転数並びに製作所のものであるときは、第3表の上欄に掲げる機関の種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる時間)以上行なうものとし、その運転が円滑に行われるとともに全負荷試験における燃料油消費率が第4表の上欄に掲げる機関の種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以下であること。
第1表
試験の種類 回転数(毎分)
全負荷の4分の1の分力試験 0.630N
全負荷の2分の1の分力試験 0.794N
全負荷の4分の3の分力試験 0.909N
全負荷試験
全負荷の1割増の過負荷試験 1.032N
備考 Nは、規定回転数とする。

第2表
機関の種類 運転時間(時間)
分力試験の場合 全負荷試験の場合 過負荷試験の場合
電気点火機関 7.4キロワット以下のもの 0.5 1.5 0.5
7.4キロワットを超えるもの 2
焼玉機関 7.4キロワット以下のもの 1.5
7.4キロワットを超え22キロワット以下のもの 2
22キロワットを超えるもの 2.5
ジーゼル機関 計画制動平均有効圧力が1.08メガパスカル未満であつて、計画平均ピストン速度が毎秒8メートル未満のもの 7.4キロワット以下のもの 1.5
7.4キロワットを超え22キロワット以下のもの 2
22キロワットを超え88キロワット以下のもの 3
88キロワットを超え184キロワット以下のもの 4
184キロワットを超えるもの 5
計画制動平均有効圧力が1.08メガパスカル以上のもの又は計画平均ピストン速度が毎秒8メートル以上のもの   8  

第3表
機関の種類 運転時間(時間)
分力試験の場合 全負荷試験の場合 過負荷試験の場合
電気点火機関     1  
焼玉機関 7.4キロワット以下のもの   1 0.5
7.4キロワットを超え22キロワット以下のもの 1.5
22キロワットを超えるもの 2
ジーゼル機関 7.4キロワット以下のもの 0.3 1
7.4キロワットを超え22キロワット以下のもの 1.5
22キロワットを超え184キロワット以下のもの 2
184キロワットを超えるもの 3

第4表
機関の種類(1シリンダ当たりの計画出力) 燃料消費率(グラム/時/キロワツト)
計画平均ピストン速度が毎秒6メートル以下のもの 計画平均ピストン速度が毎秒6メートルを超え毎秒8メートル以下のもの 計画平均ピストン速度が毎秒8メートルを超えるもの
電気点火機関 2.9キロワツト以下のもの455 455    
2.9キロワツトを超え7.4キロワツト以下のもの428 428    
7.4キロワツトを超えるもの408 408    
焼玉機関 3.7キロワツト以下のもの 408    
3.7キロワツトを超え7.4キロワツト以下のもの 387    
7.4キロワツトを超え11キロワツト以下のもの 367    
11キロワツトを超え18キロワツト以下のもの 347    
18キロワツトを超えるもの 326    
ジーゼル機関 4サイクル機関 3.7キロワツト以下のもの 320 326 333
3.7キロワツトを超え7.4キロワツト以下のもの 306 313 320
7.4キロワツトを超え15キロワツト以下のもの 286 292 299
15キロワツトを超え22キロワツト以下のもの 265 272 286
22キロワツトを超え37キロワツト以下のもの 252 258 272
37キロワツトを超え51キロワツト以下のもの 245 252 265
51キロワツトを超え74キロワツト以下のもの 238 245 258
74キロワツトを超えるもの 231 238 252
2サイクル機関 3.7キロワツト以下のもの 340 347 354
3.7キロワツトを超え7.4キロワツト以下のもの 326 333 340
7.4キロワツトを超え15キロワツト以下のもの 299 306 313
15キロワツトを超え22キロワツト以下のもの 272 279 286
22キロワツトを超え37キロワツト以下のもの 258 265 272
37キロワツトを超え51キロワツト以下のもの 252 258 265
51キロワツトを超え74キロワツト以下のもの 245 252 258
74キロワツトを超えるもの 238 245 252
備考 減速歯車を有するもの及び流体継手を有するものについての値は、それぞれ5パーセント増とする。

(5)  温度上昇試験は、過負荷試験の直後に行うものとし、上昇温度の限度が左の表の上欄に掲げる測定箇所に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以下であること。
測定箇所 上昇温度の限度(度)
電気点火機関、焼玉機関、計画平均ピストン速度が毎秒6メートル以下の4サイクルジーゼル機関の場合 2サイクルジーゼル機関、計画平均ピストン速度が毎秒6メートルを超える4サイクルジーゼル機関の場合
主軸軸受 60 70
クランクピン軸受 65 75
ピストンピン 80 90
推力軸受 60 70
逆転機軸受 50 60

(6)  調速機試験は、ジーゼル機関について全負荷運転から急に無負荷運転に変えることによつて行うものとし、その瞬時回転数が規定回転数の120パーセントを超えず、且つ、整定回転数が規定回転数の110パーセントを超えないこと。
(7)  充気試験は、充気装置のある推進機関について行うものとし、ジーゼル機関にあつては無荷重で4分の3負荷における回転数で大気圧から2.45メガパスカル、焼玉機関にあつては全負荷で大気圧から0.98メガパスカルまで、当該機関附属の空気そうに30分以内に充気できること。
(8)  特性試験は、左の表の上欄に掲げる漁船の種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる荷重及び回転数で行うものとし、クラツチのかん脱が確実であり、運転が円滑に行われるものであるとともに無負荷となつたときにおける各シリンダ内の燃焼状態が正常であること。この場合において焼玉機関にあつては、調速機の作動が良好であること。但し、かつお・まぐろ漁船にあつては全負荷に相当する荷重で行う試験は、冷却水の入口温度を摂氏約30度に保つて行うものとし、この場合においてクラツチのかん脱を行わないものとする。
漁船の種類 荷重 回転数
棒受網漁船
1本釣漁船
さし網漁船
4分の1負荷に相当する荷重 規定回転数の2分の1の回転数
はえなわ漁船 8分の1負荷に相当する荷重 規定回転数の2分の1の回転数
底びき網漁船
あぐり網漁船
きん着網漁船
4分の3負荷に相当する荷重 2分の1負荷における回転数
かつお・まぐろ漁船 4分の1負荷に相当する荷重 4分の1負荷における回転数
全負荷に相当する荷重 規定回転数

(9)  逆転試験は、逆転クラツチを有する推進機関について、第4号の規定による全負荷の4分の3の分力試験(1シリンダ当りの計画出力が15キロワット以下の機関にあつては全負荷の2分の1の分力試験)で20分以上行うものとし、運転が円滑に行われるとともに運転終了時における逆転歯車のピニオン部の温度が摂氏100度以下であること。
(10)  解放検査は、前各号のすべての試験(その一部の試験を行わないものにあつては最終の試験)の直後に行うものとし、各部の材料、構造、工作及び寸法に異状がないものであるとともに左の表の上欄に掲げる事項がそれぞれ同表下欄に掲げるものを標準とすること。
事項 寸法、硬度、間隙
クランク軸の真円度 直径の1万分の一に100分の3ミリメートルを加えた数値以内
クランクピンの真円度 直径の1万分の一に100分の3ミリメートルを加えた数値以内
クランク軸の両端直径の不同度 100分の2ミリメートル以内
クランクピンの両端直径の不同度 100分の2ミリメートル以内
シリンダ内径の真円度 直径の1万分の0.8に100分の3.5ミリメートルを加えた数値以内
ピストン外径の真円度 直径の1万分の0.5に100分の2.5ミリメートルを加えた数値以内
ピストンピンの硬度 シヨアー硬度75以上
シリンダとピストンすそ部との間隙 直径の1000分の1.2ミリメートルに100分の3ミリメートルを加えた数値以内
ピストンリングとそのみぞとの間隙
(3番ピストンリング以下)
100分の10ミリメートル以内
ピストンピンとそのメタルとの間隙 電気点火機関及びジーゼル機関にあつては直径の1万分の3に100分の12ミリメートルを加えた数値以内、焼玉機関にあつては直径の1万分の5に100分の12ミリメートルを加えた数値以内
クランク軸とそのメタルとの間隙 電気点火機関及びジーゼル機関にあつては直径の1万分の3に100分の15ミリメートルを加えた数値以内、焼玉機関にあつては直径の1万分の5に100分の15ミリメートルを加えた数値以内
クランクピンとそのメタルとの間隙 電気点火機関及びジーゼル機関にあつては直径の1万分の3に100分の15ミリメートルを加えた数値以内、焼玉機関にあつては直径の1万分の5に100分の15ミリメートルを加えた数値以内
スラストカラーとそのメタルとの間隙 100分の20ミリメートル以内

(補機関の性能)
第10条  補機関の性能は、起動試験、負荷試験、温度上昇試験及び調速機試験並びに解放検査により判定するものとし、その基準については前条第1号(最低起動圧力に関する部分を除く。)、第4号から第6号まで及び第10号の規定を準用する。但し、この場合において各負荷試験における荷重は、全負荷における荷重の4分の1,2分の1,4分の3,4分の4及び十分の11、回転数は、規定回転数とし、発電機駆動用ジーゼル機関の調速機試験にあつては、その瞬時回転数が規定回転数の110パーセント、整定回転数が規定回転数の105パーセントをこえず、且つ、整定までに要する時間が10秒以内であるものとする。

(空気圧縮機の性能)
第11条  空気圧縮機の性能は、充気試験、負荷試験及び解放検査により判定するものとし、各試験の基準は左の通りとし、解放検査の基準については第9条第10号の規定を準用する。
(1)  充気試験は、規定回転数で空気そうに大気圧から規定圧力まで充気して行うものとし、左の算式により算出される容積効率が所要出力が3.7キロワツト以下のものにあつては55パーセント以上、所要出力が3.7キロワツトを超えるものにあつては65パーセント以上であること。 容積効率=〔{V(P+0.101)÷0.101}÷(υ×n×t)
   Pは、最終ゲージ圧力(メガパスカル)
Vは、空気そうの容積(立方メートル)
υは、低圧行程容積(立方メートル)
nは、毎分回転数
tは、所要時間(分)
(2)  負荷試験は、規定回転数で空気そうの圧力を制限圧力に保つて行うものとし、運転が一時間以上円滑に行われること。

    第3章 漁ろう設備

     第1節 魚群探知機

第12条  漁船の魚群探知機は、検査の結果、その構造については次条、装備については第14条、性能については第15条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(構造)
第13条  魚群探知機の構造の基準は、次のとおりとする。
(1)  主要部分は、イ又はイ及びロに掲げる機器で構成され、堅固であつて容易に機械的損傷を受けるおそれがなく、かつ、耐震性、耐熱性、耐寒性、耐湿性、耐水性及び防しよく性を有すること。
 送信器、送波器、受波器、受信器及び指示器
 送波器及び受波器(以下送受波器という。)の制御装置
(2)  魚群探知機は、次の算式で算出される送波音圧レベルの音波を出し得る出力低減装置が備えられていること。
    送波音圧レベル(デシベル) 164+20log 10
   fは、魚群探知機の音波の公称発振周波数(キロヘルツ)
(3)  送信器、受信器及び指示器は、内部の保守点検及び修理が前面から容易に行えるものであること。
(4)  高周波電力及び高電圧を使用する部分には、外きようのほか、人体その他に危害を及ぼさないための適当な保安装置が設けられていること。
(5)  受信器には、調整可能範囲が30デシベル以上であつて作動が安定した利得調整器が設けられていること。

(装備)
第14条  魚群探知機の装備の基準は、次のとおりとする。
(1)  送受波器が船底又は外げんの音波の送受波に良好な場所に固着され、かつ、波その他の外力によつて損傷するおそれが少いように装備されていること。
(2)  送信器、受信器、指示器及び送受波器の制御装置が湿気、振動、温度等周囲の条件が性能に有害な影響を及ぼすおそれがない場所に装備されていること。

(性能)
第15条  魚群探知機の性能は、送信周波数試験、振動試験、衝撃試験、耐熱耐寒試験、耐湿試験、指示確度試験、受信系帯域幅試験、受信系帯域幅外減衰試験、発振線整度試験、利得変化試験、指向性試験、送信パルス幅試験及び探知能力試験により判定するものとし、その試験方法及び性能の基準は、次のとおりとする。
(1)  送信周波数試験は、第2号、第4号及び第5号の試験の際、当該魚群探知機を規定の作動状態において音波の発振周波数を測定して行うものとし、それぞれの場合における発振周波数が次の表の上欄に掲げる公称発振周波数に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる範囲内にあること。
公称発振周波数
(キロヘルツ)
発振周波数(キロヘルツ)の範囲
15 14以上16以下
20 19以上21以下
24 23以上25以下
28 27以上29以下
32 31以上33以下
36 35以上37以下
40 39以上41以下
45 44以上46以下
50 49以上51以下
55 54以上56以下
60 59以上61以下
65 64以上66以下
70 68以上72以下
75 73以上77以下
80 78以上82以下
85 83以上87以下
90 88以上92以下
95 93以上97以下
100 98以上102以下
110 107以上113以下
120 117以上123以下
130 127以上133以下
140 137以上143以下
150 147以上153以下
160 157以上163以下
170 167以上173以下
180 177以上183以下
200 194以上206以下
220 214以上226以下
240 234以上246以下
260 254以上266以下
280 274以上286以下
300 294以上306以下
320 314以上326以下
340 334以上346以下
360 354以上366以下
400 388以上412以下
440 428以上452以下
480 468以上492以下
520 508以上532以下

(2)  振動試験は、規定の作動状態において当該魚群探知機に振動試験機により振幅が正負1.5ミリメートルで、振動数が250回毎分から600回毎分までの間を1分間に60回毎分の割合で連続して増加し、又は減少する振動を加えて行うものとし、この振動を上下、左右及び前後の方向にそれぞれ30分間連続して加えても、その性能及び構造に異状を生じないこと。
(3)  衝撃試験は、当該魚群探知機の送受波器を除いた部分を5センチメートルの高さから3回試験床に落下させた後、当該魚群探知機を規定の作動状態において行うものとし、その性能及び構造に異状を生じないこと。
(4)  耐熱耐寒試験は、当該魚群探知機を規定の作動状態において摂氏零度及び摂氏50度の場所に、それぞれ一時間放置して行うものとし、その性能及び構造に異状を生じないこと。
(5)  耐湿試験は、当該魚群探知機を規定の作動状態において摂氏35度、相対湿度90パーセント以上の恒湿そうに4時間以上放置して行うものとし、その性能及び構造に異状を生じないこと。
(6)  指示確度試験は、当該魚群探知機を交流にあつては定格電圧の110パーセント及び90パーセント、直流にあつては定格電圧が100ボルト未満の場合定格電圧の125パーセント及び90パーセント、100ボルト以上の場合定格電圧の110パーセント及び80パーセントの電源電圧並びにこれらの間の電源電圧における作動状態において行うものとし、作動が安定であつて指示確度に影響を受けることがなく、かつ、水中音速毎秒1500メートルとして、その指示誤差が正負2パーセントをこえて増減しないこと。
(7)  受信系帯域幅試験は、当該魚群探知機につき、受信系周波数特性曲線において最大利得より6デシベル低い利得を示す周波数の最大値と最小値を測定して行うものとし、受信系帯域幅は、次の表の上欄に掲げる公称発振周波数の区分に応じ、それぞれ当該魚群探知機の発振周波数を基準として同表の下欄に掲げる範囲内にあること。
公称発振周波数
(キロヘルツ)
受信系帯域幅(キロヘルツ)の範囲
15 (+−)1.5
20 (+−)1.5
24 (+−)1.5
28 (+−)1.5
32 (+−)1.5
36 (+−)1.8
40 (+−)1.8
45 (+−)1.8
50 (+−)1.8
55 (+−)2.0
60 (+−)2.0
65 (+−)2.0
70 (+−)2.0
75 (+−)2.0
80 (+−)2.5
85 (+−)2.5
90 (+−)2.5
95 (+−)2.5
100 (+−)2.5
110 (+−)3.0
120 (+−)3.0
130 (+−)3.0
140 (+−)4.0
150 (+−)4.0
160 (+−)5.0
170 (+−)5.0
180 (+−)5.0
200 (+−)7.5
220 (+−)7.5
240 (+−)7.5
260 (+−)7.5
280 (+−)7.5
300 (+−)10.0
320 (+−)10.0
340 (+−)10.0
360 (+−)10.0
400 (+−)15.0
440 (+−)15.0
480 (+−)15.0
520 (+−)15.0

(8)  受信系帯域幅外減衰試験は、当該魚群探知機につき、受信系周波数特性曲線において最大利得から36デシベル低い利得を示す周波数の最大値と最小値を測定して行うものとし、最大値及び最小値は、次の表の上欄に掲げる公称発振周波数の区分に応じ、それぞれ当該魚群探知機の発振周波数を基準として同表の下欄に掲げる範囲内にあること。
公称発振周波数
(キロヘルツ)
発振周波数(キロヘルツ)の範囲
15 (+−)2.4
20 (+−)2.4
24 (+−)2.4
28 (+−)2.4
32 (+−)2.4
36 (+−)2.9
40 (+−)2.9
45 (+−)2.9
50 (+−)2.9
55 (+−)3.2
60 (+−)3.2
65 (+−)3.2
70 (+−)3.2
75 (+−)3.2
80 (+−)4.0
85 (+−)4.0
90 (+−)4.0
95 (+−)4.0
100 (+−)4.0
110 (+−)4.8
120 (+−)4.8
130 (+−)4.8
140 (+−)6.5
150 (+−)6.5
160 (+−)10.0
170 (+−)10.0
180 (+−)10.0
200 (+−)15.0
220 (+−)15.0
240 (+−)15.0
260 (+−)15.0
280 (+−)15.0
300 (+−)20.0
320 (+−)20.0
340 (+−)20.0
360 (+−)20.0
400 (+−)30.0
440 (+−)30.0
480 (+−)30.0
520 (+−)30.0

(9)  発振線整度試験は、記録紙を用いる魚群探知機につき、当該魚群探知機を定格電圧(漁船に装備する前に行う試験にあつては、交流にあつては定格電圧の110パーセント及び90パーセント、直流にあつては定格電圧が100ボルト未満の場合定格電圧の125パーセント及び90パーセント、100ボルト以上の場合定格電圧の110パーセント及び80パーセントの電源電圧並びにこれらの間の電源電圧)における作動状態において行うものとし、当該魚群探知機の最浅レンジにおける発振線に0.5ミリメートル以上のおうとつがないこと。
(10)  利得変化試験は、当該魚群探知機を交流にあつては定格電圧の110パーセント及び90パーセント、直流にあつては定格電圧が100ボルト未満の場合定格電圧の125パーセント及び90パーセント、100ボルト以上の場合定格電圧の110パーセント及び80パーセントの電源電圧並びにこれらの間の電源電圧における作動状態において行うものとし、反響余裕値が定格電圧における値から5デシベルをこえて増減しないこと。
(11)  指向性試験は、水中に当該魚群探知機の送受波器を設置し、その公称発振周波数により発振させ、当該送受波器の近距離音場外であつて、当該送受波器から一定の距離の点における音圧を測定して行うものとし、送受波器の指向性主軸に対して80度以上100度以下の範囲における音圧が当該送受波器の指向性主軸上の音圧に対しデシベル換算値で25デシベル以上低い値であること。
(12)  送信パルス幅試験は、当該魚群探知機を規定の作動状態において送信電圧パルス波形を測定して行うものとし、電圧が尖頭値からその2分の一になるまでの時間は10ミリセカンド以下であること。
(13)  探知能力試験は、水中に当該魚群探知機の送波器を設置し、当該送波器の指向性主軸上であつて近距離音場外の点において規定の作動状態における送波音圧を測定して行うものとし、測定した送波音圧を送波音圧レベルに換算し、その値が次の算式による計算値(PS 1 より20デシベル以上高いものであること。
    PS 1 =40log 10 X+2αX−20log 10 f+10log 10 Δf−GR+235
PS 1 は、送波音圧レベルの計算値(デシベル)
Xは、当該魚群探知機の公称最大探知距離(キロメートル)
fは、音波の発振周波数(キロヘルツ)
Δfは、第7号の受信系帯域幅試験で求められる受信系帯域幅(キロヘルツ)
GRは、受波器の指向性選波率(デシベル)
αは、次の算式により算定した1キロメートル当たりの音波の吸収係数(デシベル) α=0.11f+{22f 2 ÷(4100+f 2 }+0.000238f 2
2  前項に規定する試験のうち、送信周波数試験、振動試験、衝撃試験、耐熱耐寒試験、耐湿試験、指示確度試験、受信系帯域幅試験、受信系帯域幅外減衰試験、利得変化試験、指向性試験、送信パルス幅試験及び探知能力試験は、その試験に係る魚群探知機を漁船に装備する前に、発振線整度試験は、当該魚群探知機を漁船に装備する前及び装備した後にそれぞれ行うものとする。

     第2節 うず巻ポンプ

第16条  漁船のうず巻ポンプ(以下ポンプという。)は、検査の結果、その材料及び構造については次条、性能については第18条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料及び構造)
第17条  ポンプの構造の基準は、左の通りとする。
(1)  胴殻、羽根車及び案内羽根の材質が特殊青銅又は青銅であること。但し、胴殻の材質は、鋳鉄であつてもよい。
(2)  車軸の材質がネーバルブラス又は特殊鋼であること。
(3)  片吸込ポンプにあつては、自動平衡盤又は推力軸受その他により推力の防止方法が講じられていること。

(性能)
第18条  ポンプの性能は、運転試験及び温度上昇試験並びに解放検査により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  運転試験は、最高揚水量の5分の1,5分の2,5分の3,5分の4及び最高揚水量で連続一時間以上行うものとし、左の第1表の算式により算出される効率が左の第2表の上欄に掲げる吐出口径に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる揚水量及び揚程のときに40パーセント以上となり、各揚水量について測定した回転数、揚程、所要出力及び効率についての特性曲線が極端な変動を示さないこと。
 第1表
   ポンプの効率=(W×Q×H)÷(6,120×S)
Wは、揚水質量(キログラム/立方メートル)
Qは、揚水量(立方メートル/分)
Hは、揚程(メートル)
Sは、ポンプの所要出力(キロワツト)
 第2表
吐出口径(ミリメートル) 揚水量(立方メートル/分) 揚程(メートル)
25 0.1以上 8以上
50 0.2以上 8以上
75 0.6以上 10以上
100 1.2以上 12以上
125 1.8以上 13以上
150 2.5以上 15以上

(2)  温度上昇試験は、前号の試験の直後に行うものとし、軸受及びパツキング押えの温度が周囲の気温に比し、摂氏40度以上上昇しないこと。
(3)  解放検査は、前号の試験の直後に行うものとし、各部の材料、構造、工作及び寸法に異状がないこと。

    第4章 漁獲物の保蔵設備

     第1節 魚そうの防熱設備

第19条  魚そうの防熱設備は、検査の結果、材料については次条、構造については第19条の3に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料)
第19条の2  魚そうの防熱設備の材料の基準は、次のとおりとする。
(1)  断熱材は、次に掲げるものであること。
 温度零度における熱伝導率が0.064ワツト毎メートル毎度以下であり、比重が0.25以下であること。
 次の表の上欄に掲げる断熱材の使用箇所に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる温度の範囲(以下断熱材の耐用温度範囲という。)内で、断熱性能に悪影響を及ぼすような変質又は変形を起さず、かつ、不燃性又は難燃性であること。

断熱材の使用箇所 温度の範囲(度)
日光に直接ばく露する鋼板に接する部分 85以下
零下40以上
その他の部分 65以下
零下40以上

 吸水性がないか又はその表面に防水処理が施されていること。ただし、天井および周壁の上部に使用されるものにあつては、保水性のないものであればよい。
 毒性又は有害な臭気がなく、当該断熱材に近接する部分の材質を侵さず、かつ、防腐剤、塗料等により侵されないこと。
(2)  木材は、十分に乾燥されたもので、有害な腐れ又は傷がなく、内張板として使用するものにあつては、著しい死節又は割れその他の欠点がなく、かつ、耐しよく性を有するものであり、下板及び根太にあつては、全面に防腐処理が施されていること。
(3)  防水紙は日本工業規格(以下JISという。)A6006号に規定するアスフアルトルーフイングの35キログラム品又はこれと同等以上の防湿性及び耐通気性を有するものであること。
(4)  金属製のくぎ、ボルト、開閉具等は、腐しよくのおそれがないか又は亜鉛めつき若しくはその他の適当な防しよく処理が施されていること。
(5)  内張板、根太及び下板が木材以外のものであるか又はくぎ、ボルト、開閉具等が金属以外のものである場合には、それらの材料は、次に掲げるものであること。
 当該箇所に使用される木材又は金属と同等以上の強さを有すること。
 その使用箇所に応じ断熱材の耐用温度範囲内で著しい変質又は変形を起さず、不燃性又は難燃性であり、耐しよく性を有し、かつ、老化し難いものであること。
 毒性又は有害な臭気がなく、それらに近接する部分の材質を侵さず、かつ、防腐剤、塗料等により侵されないこと。
 工作が容易で、かつ、工作に伴う危険性がなく、仕上がり後において吸水性がなく、内張板に使用されるものにあつては通水性又は通気性がなく、仕上がり後の表面がなるべく平滑であること。
(6)  内張板の表面に塗料又は金属板で耐水被覆を施す場合における当該材料は、毒性又は有害な臭気がなく、その使用箇所に応じ、断熱材の耐用温度範囲内で有害な変質又は変形を起さず、不燃性又は難燃性のものであり、かつ、表面がなるべく平滑で、清掃が容易なものであること。

(構造)
第19条の3  魚そうの防熱設備の構造の基準は、次のとおりとする。ただし、保冷温度(漁獲物を保蔵し、又は冷蔵するのに必要な魚そうの標準温度をいう。以下同じ。)が零下10度より低い魚そうを除き、総トン数50トン未満の鋼製漁船(1回の操業日数が30日以上の漁船を除く。)、総トン数50トン以上の鋼製漁船で1回の操業日数が3日以内のもの、総トン数50トン未満の木製漁船、総トン数50トン以上の木製漁船で1回の操業日数が5日以内のもの、FRP製漁船及び海水温度が15度以下の海面で操業する漁船の魚そうの防熱設備は、その漁船が従事する漁業の種類及び用途並びに1回の操業日数に応じ、十分な防熱効果を有し、かつ、船体その他の設備に害を与えないものであればよい。
(1)  魚そうの防熱設備の配置は、次に掲げるものであること。
 鋼製漁船の魚そう及び木製漁船の保冷温度が零下10度より低い魚そうにあつては、天井、船側、隔壁及び床に防熱設備が施されていること。(魚そう内に鋼製の甲板下ガーダー、ピラー、ブラケツト、船側縦通材その他の部分が突出するときは、これらが断熱材又は木材でおおわれていること。)
 木製漁船の魚そう(保冷温度が零下10度より低い魚そうを除く。)にあつては、天井、船側及び機関室に接する端隔壁に防熱設備が施されていること。
(2)  防熱設備の構成は、次の表の上欄に掲げる位置の区分に応じ、それぞれ同表下欄のとおりであること。ただし、その性能が著しくすぐれ、かつ、十分な強度を有する断熱材が配置されている箇所における空所、下板、防水紙及び内張板の全部又は一部、鋼船の船側、鋼製端隔壁及び木甲板が張られていないばく露甲板に接する空所並びにその他の甲板、外板、内底板及び隔壁板(以下甲板等という。)に接する空所及び当該空所が設けられない場合における当該甲板等に接する下板は、省略してもよい。
位置 構成
天井、船側、床、鋼製隔壁 甲板、外板、内底板、隔壁板 空所 下板 防水紙 断熱材 防水紙 内張板
木製隔壁 隔壁板 防水紙 断熱材 防水紙 内張板  
備考
防水紙は、断熱材の両側の全面に配置されていること。

(3)  断熱材の厚さは、次の表の上欄に掲げる区分に応じ、防熱設備を設備する箇所によりそれぞれ同表下欄に掲げる厚さ以上であること。ただし、凍結そう又はかつお釣漁船の氷そうであつて保冷温度が等しい魚そうの間の木製仕切隔壁の断熱材、木船のフレームの内側又はビームの下側に配置される断熱材並びにその冷凍設備が第23条第1号及び第3号の標準を超える魚そうにおける断熱材の厚さは、同欄に掲げる厚さから適当に減じてもよい。
区分 断熱材の厚さ(ミリメートル)
漁船の種類 魚そうの保冷温度(度) 天井、船側、床、端隔壁 機関室に接する端隔壁 スチフナーのない側の鋼製仕切隔壁 スチフナーのある側の鋼製仕切隔壁、甲板口の防熱内ぶた 木製仕切隔壁
総トン数200トン以上の鋼製のかつお釣漁船及び冷蔵運搬漁船、トロール漁船
総トン数100トン以上の鋼製のまぐろはえなわ漁船及びさば釣漁船
操業日数が30日以上の鋼製漁船
零下30 175 200 50 75 100
零下17 150 175 50 50 75
零下5 100 125 25 50 50
3 75 100 25 50 50
総トン数50トン以上で1回の操業日数が3日を超え30日以内の鋼製漁船 零下30 150 175 50 50 75
零下17 100 150 25 50 50
零下5 75 100 50 25
3 50 75 50 25
総トン数150トン以上の木製のかつお釣漁船
総トン数100トン以上の木製のまぐろはえなわ漁船、さば釣漁船及び冷蔵運搬漁船
零下10 100 125 25 50 50
零下3 75 100 50
5 50 75 25
総トン数50トン以上で1回の操業日数が5日を超える木製漁船 零下3 50 75 25
5 50 50 25
その他の漁船 零下17 100 150 25 50 50
零下10 100 125 25 50 50
備考
1 断熱材の厚さは、JISA9507号の炭化コルク板の厚さとし、炭化コルク板以外の断熱材の厚さは、熱伝導率及び熱容量についてこの表に掲げる厚さと同等以上の効力がある厚さとする。(以下この節において同様とする。)
2 魚そうの保冷温度がこの表と異るものについては、中間挿 入法により算出するものとする。
3 保冷温度の異る魚そうの間の仕切隔壁の断熱材の厚さは、保冷温度の低い魚そうの仕切隔壁の断熱材の厚さによるものとする。

(4)  次に掲げる断熱材の厚さは、第3号の規定にかかわらず、同号の表の厚さに25ミリメートルを加えたものであること。
 鋼船の甲板等と下板の間の空所の厚さが15ミリメートル未満であるか又は50ミリメートルを超える場合における当該箇所の断熱材(当該箇所のフレーム、ビーム、スチフナー、縦通材及びフロアの内側の断熱材の厚さが50ミリメートル以上であるものを除く。)
 厚さ65ミリメートル以上の木甲板が張られていないばく露甲板下の断熱材
(5)  保冷温度が零下17度以下の鋼製漁船の魚そうにあつては、フレーム、ビーム、スチフナー、縦通材及びフロアの内側に50ミリメートル以上の厚さの断熱材が配置されていること。
(6)  断熱材は、船の動揺、振動等により移動しないよう保持されていること。
(7)  根太は、内張板又は下板を強固に保持するように配置され、その太さは、これらを有効に固着できるものであり、床及び周壁部の内張板を保持する根太の心距は、75センチメートル以下であること。
(8)  根太は、フレーム、ビーム、スチフナーその他の船体構造部材(以下フレーム等という。)にくぎ又はボルトで強固に固着されてあり、鋼製のフレーム等に根太をボルトで固着する場合にあつては、これらに穴をあけずにボルトが取り付けられていること。
(9)  甲板等と下板との間に設けられる空所の厚さは、おおむね15ミリメートル以上50ミリメートル以下であること。
(10)  防熱設備の油そうに隣接する部分には、前号の規定にかかわらず、厚さ15ミリメートル以上の空所が設けられていること。ただし、油そうの鋼材の防熱設備に隣接する部分に厚さ15ミリメートル以上の油密被覆が施されているものにあつては、この限りでない。
(11)
   内張板の厚さ(水密構造でない部分の内張板であつて、1枚の板の厚さが16ミリメートル以上であるものを2枚以上重ねて用いる場合(縦縁をさねはぎとしたものを表面に用いて2枚以上重ね、その間に防水紙を挿 入した構造のものを用いる場合を含む。)は、その合計)は、次の表の上欄に掲げる区分に応じ、その使用する箇所によりそれぞれ同表下欄に掲げる厚さ以上であること。
区分 内張板の厚さ(ミリメートル)
魚そうの種類 魚そうの深さ(メートル) 船側、隔壁 天井
水密構造の部分 その他の部分
活魚そう、水漬そう、予冷そう、冷海水製造そう 1.8未満 50 40 35
1.8以上
2.7未満
50 45 40
2.7以上 55 50 40
凍結そう、凍結魚そう 1.8未満 45 40 30 25
1.8以上
2.7未満
45 40 30 30
2.7以上 50 45 35 30
その他の魚そう 1.8未満 45 40 30 25
1.8以上
2.7未満
50 45 30 30
2.7以上 55 50 35 30
備考
1 魚そうの深さとは、床の内張板の上面から天井の内張板の下面までの深さのうち最大のものをいう。
2 この表の内張板の厚さは、杉を用いる場合の厚さとし、それ以外の木材を用いる場合の内張板の厚さは、その強さがこの表に掲げる厚さの杉板と同等以上であり、かつ、その通水性が当該杉板と同等であるか又はこれより低い厚さとする。

(12)  内張板は、くぎ又はボルトで根太又はフレーム等に強固に取り付けられ、かつ、密に張りつめられていること。
(13)  活魚そう、水漬そう、予冷そう及び冷海水製造そうにあつては、その全面が、その他の魚そうにあつては、その床面並びに床面から魚そうの深さの6分の一に相当する高さ(その深さが1.8メートル未満の魚そうにあつては、床面から30センチメートルの高さ)までの船側及び隔壁の部分が水密構造であり、かつ、鋼船の魚そうにあつては、次の表の上欄に掲げる魚そうの種類に応じ、同表の中欄に掲げる方法による気密試験を行ない、同表の下欄に掲げる基準に適合すること。
魚そうの種類 気密試験の方法 基準
活魚そう、水漬そう、予冷そう及び冷海水製造そう 防熱設備内に圧力が0.0039メガパスカルの空気を封入して行なう。 圧力が0.0039メガパスカルから0.00049メガパスカルまで降下するに要する時間が4分以上であること。
その他の魚そう 防熱設備内に圧力が0.0029メガパスカルの空気を注入して行なう。 空気の漏えいが著しくないこと。

(14)  下板の厚さは、次の表の上欄に掲げる魚そうの深さに応じ、その使用する箇所によりそれぞれ同表下欄に掲げる厚さ以上であること。
魚そうの深さ(メートル) 下板の厚さ(ミリメートル)
その他の箇所
単底構造の場合 その他の場合
2.7未満 25 18 16
2.7以上 30 23
備考
この表の下板の厚さは、杉を用いる場合の厚さとし、それ以外の木材を用いる場合の下板の厚さは、その木材の強さがこの表に掲げる厚さの杉板と同等以上である厚さとする。

(15)  下板は、できる限り密に張りつめられ、根太又はフレーム等に固着されていること。
(16)  魚そうの甲板口縁材が鋼製のものにあつては、その内面又は外面が厚さ50ミリメートル以上の木材でおおわれていること。ただし、甲板口の防熱内ぶたの断熱材の厚さが第3号に定める厚さより25ミリメートル以上厚い場合にあつては、この限りでない。
(17)  魚そうの甲板口には、防熱内ぶたが設けられ、甲板口縁材に接する箇所がゴム、皮その他適当な材料で気密とされていること。
(18)  防熱隔壁に設ける出入口には、堅固な戸わくが取り付けられ、これに十分な強度を有し、かつ、戸の両側で操作できる開閉締具が取り付けられている有効な防熱戸が設けられ、戸わくに接する箇所がゴム、皮その他適当な材料で気密とされていること。ただし、開閉締具は、作業員が閉じこめられないように適当な警報装置が設けられている場合にあつては、一方でのみ操作できるものでよい。
(19)  魚そうの床又は隔壁に二重底の部分、深水そう又は深油そうの出入口として設けられたマンホールの周縁には縁材が設けられ、かつ、当該箇所の防熱設備が容易に取りはずしうるような構造であること。
(20)  魚そうの排水装置は、左に掲げるものであること。
 魚そうの床面は、ビルジの排出を容易にするため、適当に傾斜しており、かつ、これに堅固な敷板又は格子が設けられていること。
 魚そうには、ビルジウエルが設けられ、当該魚そう内のビルジがこれに流入するように設備されていること。ただし、ビルジウエルが設けられている他の魚そうと保冷温度が等しい魚そうであつて当該魚そうのビルジがそのビルジウエルに流入するように設備されているもの、ビルジ排出口が設けられている甲板上の魚そう並びにビルジ吸引口が設けられている活魚そう、水漬そう、予冷そう、冷海水製造そう、床面積4.5平方メートル未満の魚そう及び木船の魚そうにあつては、この限りでない。
 ビルジウエルには、防熱ぶたが設けられていること。ただし、防熱設備が施されているビルジウエルにあつては、この限りでない。
 鋼船であつて、ビルジウエルが外板又は機関室隔壁に接するものにあつては、ビルジウエルと魚そう内の空気が相互に流通しないような装置が施されていること。ただし、そのビルジウエルに有効な防熱設備が施されている場合にあつては、この限りでない。
 魚そうの船底、船側、隔壁等の防熱設備内のビルジのたまる空所は、ビルジを排出できるように設備されていること。
(21)  ビルジ管、清水管、測深管、空気管その他の管は、魚そうの防熱設備の効果をできる限り減じないように配置され、かつ、有効に防熱されているとともに、腐しよくのおそれのあるものにあつては、亜鉛めつきまたはその他の防しよく処理が施されたものであること。
(22)  冷却コイルが配管されている場合にあつては、冷却コイルに漁獲物が直接触れないように適当な保護装置が設けられていること。
(23)  中たな又は冷却コイルが設けられている場合にあつては、これらを保持するための金具、根太その他が防熱設備の効果を減じないように取り付けられていること。
(24)  防熱設備に近接している鋼材の部分は、十分にさび落しされた後、さび止め塗料が塗布されているか又はその他の適当なさび止め処理が施され、木材の部分は、適当な防腐処理が施されていること。

     第2節 冷凍設備

第20条  漁船の冷凍設備(アンモニア、フレオン又はメチルクロライドを冷媒として使用するものをいう。)は、検査の結果、その材料については次条、構造については第22条、装備については第23条、性能については第24条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料)
第21条  冷凍設備の材料の基準は、左の通りとする。
(1)
   冷凍設備の主要部分が左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの又はそれと同等以上のものであること。
区分 使用材料
機器の種類 部分
圧縮機 クランク軸、ピストンロツド JISG3201号の鍛鋼品3種
シリンダ、シリンダカバー、ピストン、クランクケース JISG5501号の鋳鉄品3種
ピストンピン JISG4201号のはだ焼鋼
ばね JISG4801号のばね鋼
油分離器、液分離器及び受液器 胴及び鏡板 JISG3101号の一般構造用圧延鋼板
凝縮機 胴及び管板 JISG3101号の一般構造用圧延鋼板
冷却管 JISG3421号の一般用鋼管
冷却コイル及び低圧部の連絡管 JISG3427号のガス管
高圧部の連絡管 JISG3421号の一般用鋼管
備考 冷媒にフレオン又はメチルクロライドを使用する油分離器、液分離器、受液器及び凝縮器にあつては、JISH3101号の銅板又はJISH3601号の継目無銅管でもよい。

(2)  予冷そう又は水漬そうの冷却コイル及び液分離器並びにその他の魚そうの底部の冷却コイルの外面が亜鉛めつきされていること。
(3)  鋼管及び鋼板の冷媒に接する部分が亜鉛めつきされていないこと。
(4)  前2号に掲げる部分を除く各部の材料が冷媒等によつて腐しよくしないものであるか又は腐しよくを防ぐため適当な処置がなされていること。但し、冷媒に接する部分であつて軸受その他の常時油膜でおおわれる材料については、この限りでない。

(構造)
第22条  冷凍設備の構造の基準は、左の通りとする。
(1)  圧縮機が長時間の運転に耐えるような堅固なものであり、且つ、必要な操作が円滑に行われるものであること。
(2)  内径400ミリメートル以上の油分離器及び液分離器の胴の接手並びに内径500ミリメートル以上の受液器及び凝縮器の胴の接手が突合せ両面溶接されていること。
(3)  油分離器及び液分離器がそれぞれ冷媒中に含む潤滑油又は液を十分分離できる構造であること。
(4)  油分離器及び液分離器の胴及び鏡板の厚さが左の表の上欄に掲げる胴の内径に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以上であること。但し、胴がJISG3421号の一般用鋼管の場合にあつては、この限りでない。
胴の内径(ミリメートル) 胴及び鏡板の厚さ(ミリメートル)
アンモニヤ又はフレオン22の場合 フレオン12又はメチルクロライドの場合
200未満 4.2 3.6
200以上300未満 5.7 4.9
300以上500未満 7.2 6.2
500以上600未満 8.6 7.2
600以上700未満 9.8 8.3
備考 内径が400ミリメートル未満のもので突合せ両面溶接されている胴にあつては、この表の値よりそれぞれ1ミリメートル以内を減じたものでよい。

(5)  凝縮器が冷媒ガスを十分凝縮できる構造であり、且つ、その胴及び管板の厚さが左の表の上欄に掲げる胴の内径に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以上であること。但し、胴がJISG3421号の一般用鋼管の場合にあつては、この限りでない。
胴の内径(ミリメートル) 胴の厚さ(ミリメートル) 管板の厚さ(ミリメートル)
アンモニア又はフレオン22の場合 フレオン12又はメチルクロライドの場合 アンモニア又はフレオン22の場合 フレオン12又はメチルクロライドの場合
200未満 4.2 3.6 25 19
200以上300未満 5.7 4.9
300以上400未満 7.2 6.2
400以上600未満 8.7 7.5
600以上700未満 9.8 8.3 32 25
700以上800未満 11.0 9.3
800以上900未満 12.3 10.4
900以上1,000未満 13.5 11.3
1,000以上1,100未満 14.8 12.4
備考
1 この表の管板の厚さは、横型円筒多管式鋼板製で管端が拡大して取り付けられた場合であつて、且つ、管の外径がアンモニアを使用するもので胴の内径600ミリメートル未満のものについては29ミリメートルのもの、600ミリメートル以上のものについては51ミリメートルのもの、フレオン又はメチルクロライドを使用するものについては、20ミリメートルのものの場合の値を示す。
2 内径が500ミリメートル未満のもので突合せ両面溶接されている胴にあつては、この表の値よりそれぞれ1ミリメートル以内を減じたものでよい。

(6)  凝縮器の冷却管の厚さが左の表の上欄に掲げる冷却管の外径に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以上であること。
管の外径(ミリメートル) 管の厚さ(ミリメートル)
鋼管の場合 銅管の場合
15 1.8 1.2
20 2.0 1.2
25 2.3 1.4
30 2.6 1.6
50 2.9 1.8

(7)  受液器が必要な冷媒を十分収容できる容量を有する構造であり、且つ、その胴及び鏡板の厚さが左の表の上欄に掲げる胴の内径に応じ、それぞれ同表下欄に掲げるもの以上であること。但し、胴がJISG3421号の一般用鋼管の場合にあつては、この限りでない。
胴の内径(ミリメートル) 胴及び鏡板の厚さ(ミリメートル)
アンモニア又はフレオン22の場合 フレオン12又はメチルクロライドの場合
200未満 4.2 3.6
200以上300未満 5.7 4.9
300以上400未満 7.2 6.2
400以上600未満 8.7 7.5
600以上700未満 9.8 8.3
700以上800未満 11.0 9.3
800以上900未満 12.3 10.4
900以上1,000未満 13.5 11.3
1,000以上1,100未満 14.8 12.4
備考 内径が500ミリメートル未満のもので突合せ両面溶接されている胴にあつては、この表の値よりそれぞれ1ミリメートル以内を減じたものでよい。

(装備)
第23条  冷凍設備の装備の基準は、左の通りとする。
(1)  冷凍設備は、直接膨張式の場合にあつては左に掲げる冷凍能力、間接冷却式の場合にあつては左に掲げる冷凍能力に20パーセントの冷凍能力を加えたものであることを標準とする。
 凍結そうにあつては、左の表の上欄に掲げる凍結能力に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる冷凍能力

凍結能力(トン/24時間) 冷凍能力(日本標準冷凍トン)
空気冷却式の場合 フラットタンク式の場合 ブライン漬式の場合
3 11 9 8
5 18 15 13
10 35 30 25
備考 凍結能力がこの表と異なるものについては、中間挿 入法により算出するものとする。

 予冷そう又は冷海水製造そうにあつては、左の表の上欄に掲げる1日の予冷量に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる冷凍能力

1日の予冷量(トン) 冷凍能力(日本標準冷凍トン)
3 4.5
5 7.3
10 14.5
備考 1日の予冷量がこの表と異なるものについては、中間挿 入法により算出するものとする。

 イ及びロに掲げるもの以外の魚そうにあつては、左の表の上欄に掲げる1魚そう当りの容積に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる冷凍能力

1魚そう当りの容積(立方メートル) 冷凍能力(日本標準冷凍トン)
凍結魚そうの場合 氷蔵を主とする魚そうの場合 その他の魚そうの場合
15 1.86 0.31 0.62
25 2.85 0.47 0.95
50 4.65 0.77 1.55
75 5.73 0.95 1.91
100 6.57 1.09 2.19
125 7.41 1.23 2.47
150 8.01 1.33 2.67
175 8.37 1.39 2.79
200 8.76 1.46 2.92
備考 魚そうの容積がこの表と異なるものについては、中間挿 入法により算出するものとする。

(2)  冷却コイルが魚そう内を均一に冷却でき、且つ、各魚そうが同一の目的に使用される場合にあつては、それら各魚そうが均一に冷却できるよう配管されていること。
(3)  冷却コイルは、直接膨張式の場合にあつては左に掲げる長さ又は配管比、間接冷却式の場合にあつては左に掲げる長さ又は配管比に20パーセントの長さ又は配管比を加えたものであることを標準とすること。
 凍結そうにあつては、左の表の上欄に掲げる凍結能力に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる配管の長さ

凍結能力(トン/24時間) 配管の長さ(メートル)
空気冷却式の場合 フラットタンク式の場合 ブライン漬式の場合
3 600 80 75
5 1,000 135 125
10 2,000 265 250
備考
1 この表の配管の長さは、アンモニアを使用する満液式の蒸発方法の場合であつて、且つ、空気冷却式の場合にあつては毎秒2メートルの通風装置、ブライン漬式の場合にあつては毎秒0.4メートルのブライン循環装置を有する場合であつて冷却コイルの外径が42.7ミリメートルのものの場合の値を示す。
2 凍結能力がこの表と異なるものについては、中間挿 入法により算出するものとする。

 予冷そう又は冷海水製造そうにあつては、左の表の上欄に掲げる容積に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる配管比

容積(立方メートル) 配管比(メートル/立方メートル)
3 14.0
5 12.8
10 10.0
15 8.0
備考
1 この表の配管比は、アンモニアを使用する満液式の蒸発方法で、且つ、毎秒0.4メートルの冷海水循環装置を有する場合であつて、冷却コイルの外径が34ミリメートルのものの場合の値を示す。
2 予冷そう又は冷海水製造そうの容積がこの表と異なるものについては、中間挿 入法により算出するものとする。

 イ及びロに掲げるもの以外の魚そうにあつては、左の表の上欄に掲げる1魚そう当りの容積に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる配管比

1魚そう当りの容積(立方メートル) 配管比(メートル/立方メートル)
凍結魚そうの場合 氷蔵を主とする魚そうの場合 その他の魚そうの場合
15 13.00 3.25 6.50
25 12.00 3.00 6.00
50 9.80 2.45 4.90
75 8.00 2.00 4.00
100 7.00 1.75 3.50
125 6.20 1.55 3.10
150 5.60 1.40 2.80
175 5.00 1.25 2.50
200 4.60 1.15 2.30
備考
1 この表の配管比は、アンモニアを使用するヘアピン型で、通風を行わない場合であつて、且つ、冷却コイルの外径が42.7ミリメートルのものの場合の値を示す。
2 1魚そう当りの容積がこの表と異なるものについては、中間挿 入法により算出するものとする。

(4)  魚そうの容積が400立方メートル以上の漁船又は魚そうの容積が200立方メートル以上の漁船であつて凍結装置を有するものにあつては、圧縮機が2台以上装置されていることを標準とすること。
(5)  間接冷却式の冷凍設備の場合にあつては、ブラインポンプが2台以上装備されてあり、且つ、それぞれの容量が最大の使用状態における圧縮機の能力に対し、十分であること。
(6)  各魚そうがそれぞれ単独に所要の冷却温度が得られるように膨張弁が備えられていること。
(7)  アンモニア又はメチルクロライドを使用する冷凍設備にあつては、その高圧部ができるだけ機関室、通路及び作業室から独立した室に装備されてあり、且つ、その高圧部の不凝縮ガスが船外に排出される装置が設けられていること。
(8)  冷凍設備の高圧部が設けられている室には、常に換気を十分に行うことができるように通風機が備えられてあり、且つ、ガス排気通風管の出口及び給気用通風管の入口ができるだけばく露甲板から上部に設けられていること。
(9)  圧縮機、受液器及び凝縮器には、安全装置及び安全弁の噴出ガスが船外又は冷凍設備の低圧部に放出される排気管が取り付けられてあり、且つ、安全装置が次条第2号に掲げる気圧試験圧力をこえない範囲の値に調整されていること。
(10)  圧縮機は、その軸方向が船体中心線に並行に据え付けられていることを標準とする。
(11)  圧縮機のクランクケース及びオイルドラムには、油面が外部から容易に見えるように保護装置付油面計が取り付けられていること。
(12)  高速圧縮機にあつては、できるだけ冷媒の高圧遮断装置及び油圧保護装置が備えられていること。
(13)  液分離器には、液が冷却コイル又は低圧の受液器に連続的に還元される装置が備えられていること。
(14)  受液器には、器内の液面が外部から容易に見えるように保護装置付液面計が取り付けられていること。
(15)  フレオンを使用する冷凍設備の受液器から膨張弁に至る連絡管には、冷媒中に含まれる水分又はきよう雑物をそれぞれ十分に除去できる装置が設けられていること。
(16)  魚そう以外の場所に設けられる冷却コイル、液分離器及び低圧部の連絡管には、適当な防熱装置が設けられていること。

(性能)
第24条  冷凍設備の性能は、漁船に装備する前に行う耐圧試験、漏えい試験、運転試験、真空試験及び解放検査並びに漁船に装備した後に行う漏えい試験、冷却試験及び保冷試験により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  耐圧試験は、冷却コイルを除き、左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる水圧又は油圧で行うものとし、異状がないこと。
区分 水圧又は油圧(メガパスカル)
アンモニア又はフレオン22の場合 フレオン12又はメチルクロライドの場合
高圧部 2.94 2.45
低圧部 1.47 1.47

(2)  漁船に装備する前に行う漏えい試験は、前号の試験の直後に左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる気圧で行うものとし、異状がないこと。
区分 気圧(メガパスカル)
アンモニア又はフレオン22の場合 フレオン12又はメチルクロライドの場合
高圧部 1.96 1.66
低圧部 0.98 0.98

(3)  圧縮機の運転試験は、吐出圧力0.19メガパスカル以上の荷重をかけて連続3時間以上行うものとし、その運転中に異状な振動及び騒音がなく、且つ、軸封部の温度が周囲の気温に比し摂氏40度以上上昇せず、体積効率が標準圧力で70パーセント以上であり、高低圧遮断装置、油圧保護装置及びアンローダ等の附属装置の作動が確実であること。
(4)  圧縮機の真空試験は、前号の試験の直後に圧縮機の吸入弁を閉じて行うものとし、その真空度が700ミリメートル以上であること。
(5)  解放検査は、前号の試験の直後に行うものとし、各部の材料、構造、工作及び寸法に異状を生じないこと。
(6)  漁船に装備した後に行う漏えい試験は、左に掲げる試験により行うものとし、異状がないこと。
 第2号の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる圧力の90パーセント以上の圧力で行う試験
 630ミリメートル以上の真空度で行う試験
 前号の試験の直後に、冷媒を使用し、第2号の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる圧力の20パーセント以上の圧力で行う試験
(7)  冷却試験は、前号の試験の後に魚そうを空荷状態にして12時間以上行うものとし、異状がなく、且つ、魚そう内の温度又はブラインの温度が左に掲げる冷却温度以下になること。この場合において魚そう内の同一の層の温度が3度以上差のないこと。
 凍結そうにあつては、12時間以内に左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる温度

区分 冷却温度(摂氏零下度)
空気冷却式の場合 30
フラツトタンク式の場合 25
ブライン漬式の場合 17

 予冷そう又は冷海水製造そうにあつては、6時間以内に摂氏零度
 イ及びロに掲げるもの以外の魚そうにあつては、24時間以内に左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる温度

区分 冷却温度(摂氏度)
凍結魚そうの場合 氷蔵を主とする魚そうの場合 その他の魚そうの場合
海水温度摂氏30度以上の海域で操業又は航行する漁船 零下17 3 零下5
その他の漁船 零下15 5 零下3

(8)  保冷試験は、前号の試験の直後に圧縮機の運転を停止して6時間以上行うものとし、保冷状態が良好であること。

    第5章 電気設備

     第1節 直流発電機

第25条  漁船の直流発電機(以下この節において発電機という。)は、検査の結果、その材料については次条、構造については第27条、性能については第28条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料)
第26条  発電機の材料の基準は、左の通りとする。
(1)  刷子の材料が炭素、黒鉛又は金属黒鉛であつて、材質が均密であること。
(2)  ボルト、ナツト、ピン、ねぢ、端子、ばねその他発電機の小部分品の材料が耐しよく性材料であるか又は適当な耐しよく処理を施されていること。
(3)  絶縁材料がA種絶縁材料(もめん、絹、紙又はこれらに類似する有機質材料にワニス類その他絶縁に適当な材料を十分に含浸せしめたもの及び合成樹脂、ゴム並びに絶縁エナメルをいう。以下同じ。)及びB種絶縁材料(雲母、石綿又はこれらに類似する無機質材料を接着材料とともに用いたものをいう。以下同じ。)であり、巻線の絶縁材料が湿気及び油気によつて容易に変質されないこと。

(構造)
第27条  発電機の構造の基準は、左の通りとする。
(1)  振動及び衝撃に耐え、且つ、じんあい、水滴、油滴等による障害及び機械的損傷を受けるおそれがないこと。
(2)  端子が防滴構造の端子箱に納められ、且つ、それぞれ端子記号が明示されていること。

(性能)
第28条  発電機の性能は、温度上昇試験、整流試験、過負荷試験、過速度試験、電圧調整試験、絶縁抵抗試験及び耐電圧試験並びに電圧変動率により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  温度上昇試験は、発電機を定格負荷で運転することによつて行うものとし、左の表の上欄に掲げる発電機の部分につき温度上昇の限度がそれぞれ同表下欄に掲げる通りであり、連続定格の発電機にあつては、各部分の上昇温度一定後引き続き一時間以上運転することによつてその各部に異状を生じないこと。但し、温度上昇の限度は、周囲温度が摂氏50度を超える場所で使用する発電機にあつては、その超過温度を同表下欄の温度から減じたものとする。
発電機の部分 温度上昇の限度(摂氏度)
全閉型 全閉型以外のもの
A種絶縁材料使用の場合 B種絶縁材料使用の場合 A種絶縁材料使用の場合 B種絶縁材料使用の場合
巻線 45 65 40 60
鉄心その他絶縁物に接近する機械的部分 45 65 40 60
露出した巻線又は接続導線 55 75 50 70
整流子 55 75 55 75
軸受 30 30 30 30

(2)  整流試験は、界磁抵抗を定格出力、定格電圧及び定格回転数に相当する値に調整し、且つ、刷子を適当な位置に固定し負荷電流の強さを加減して行うものとし、定格電流の100パーセントまでの任意の電流に対し良好な整流が得られるものであること。
(2)の2  過負荷試験は、連続過負荷試験及び短時間過負荷試験とし(短時間定格機にあつては、短時間過負荷試験のみとする。)、定格電圧及び定格速度をもつて、連続過負荷試験の場合にあつては定格電流の125パーセントの電流を左の表の上欄に掲げる基準出力に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる時間通じて行い、短時間過負荷試験の場合にあつては定格電流の150パーセントの電流を1分間通じて行うものとし、それぞれその各部に異状を生じないこと。
基準出力(キロワット) 試験時間(分)
3未満 15
3以上7.5未満 30
7.5以上15未満 60
15以上 120
備考 基準出力は、左の算式により算出される値とする。
基準出力(キロワット)(キロワット定格×1,000)÷定格回転数

(3)  過速度試験は、左の表の上欄に掲げる発電機の駆動方法に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる過速度で1分間行うものとし、その各部に異状を生じないこと。
発電機駆動方法 過速度(パーセント)
内燃機関直結によるもの 定格回転数の120
その他の駆動方法によるもの 定格回転数の125

(4)  電圧調整試験は、界磁抵抗器により行うものとし、電圧調整範囲が無負荷から120パーセント負荷までの間において定格電圧の2パーセント以内であること。
(5)  絶縁抵抗試験は、第1号の試験前及び試験の直後において、500ボルト絶縁抵抗計を用いて行うものとし、絶縁抵抗がそれぞれ1メグオーム以上であること。
(6)  耐電圧試験は、前号の試験の直後に鉄心及び継鉄と巻線との間に1分間左の表の上欄に掲げる定格出力に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる試験電圧(50ヘルツ又は60ヘルツの正弦波交流電圧とする。以下同じ。)を加えて行うものとし、その各部に異状を生じないこと。
定格出力(キロワット) 試験電圧
1未満 定格電圧の2倍に500ボルトを加えたもの。但し、最小1,000ボルトとする。
1以上 定格電圧の2倍に1,000ボルトを加えたもの。但し、最小1,500ボルトとする。

(7)  電圧変動率が分巻式発電機にあつては定格電圧の20パーセント、複巻式発電機にあつては定格電圧の8パーセントを超えないこと。

     第2節 直流電動機

第29条  漁船の直流電動機(以下この節において電動機という。)は、検査の結果、その材料及び構造については次条、性能については第31条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料及び構造)
第30条  電動機の材料及び構造の基準については第26条及び第27条の規定を準用する。

(性能)
第31条  電動機の性能は、温度上昇試験、整流試験、過負荷試験、過速度試験、絶縁抵抗試験及び耐電圧試験により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  温度上昇試験及び整流試験の基準は、それぞれ第28条第1号及び第2号に掲げる基準の通りであること。
(2)  過負荷試験は、連続過負荷試験及び短時間過負荷試験とし(短時間定格機にあつては、短時間過負荷試験のみとする。)、定格電圧及び定格速度をもつて、連続過負荷試験の場合にあつては定格電流の125パーセントの電流を左の表の上欄に掲げる基準出力に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる時間通じて行い、短時間過負荷試験の場合にあつては定格電流の150パーセントの電流を1分間通じて行うものとし、それぞれその各部に異状を生じないこと。
基準出力(キロワツト) 試験時間(分)
3未満 15
3以上7.5未満 30
7.5以上15未満 60
15以上 120
備考 基準出力は、左の算式により算出される値とする。
基準出力(キロワツト)(キロワツト定格×1,000)÷定格回転数

(3)  過速度試験は、左の表の上欄に掲げる電動機の種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる過速度で1分間行うものとし、その各部に異状を生じないこと。
電動機の種類 回転数 過速度
電動子の周辺速度が毎秒20メートル以下の場合 電動子の周辺速度が毎秒20メートルをこえる場合
直巻式電動機 定格回転数 2.5N
分巻式電動機 定格回転数 1.5N {1+(10÷V)}N
複巻式電動機 無負荷回転数 1.5N 0 (2.5Nをこえるものにあつては2.5N) {1+(10÷V)}N 0
備考 N及びN 0 は、それぞれ定格回転数及び無負荷回転数を表わし、Vは、電動子の周辺速度を表わすものとする。

(4)  絶縁抵抗試験及び耐電圧試験の基準は、それぞれ第28条第5号及び第6号に掲げる基準の通りであること。この場合において、同条第6号の表中
  1未満とあるのは
  0.75未満と、
  1以上とあるのは
  0.75以上と読み替えるものとする。

     第3節 交流発電機

第31条の2  漁船の交流発電機(以下この節において発電機という。)は、検査の結果、その材料及び構造については次条、性能については第31条の4に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料及び構造)
第31条の3  発電機の材料及び構造の基準については、第26条及び第27条の規定を準用する。

(性能)
第31条の4  発電機の性能は、温度上昇試験、過負荷試験、過速度試験、電圧調整試験、絶縁抵抗試験及び耐電圧試験並びに電圧変動率により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  温度上昇試験は、発電機を定格負荷で運転することによつて行うものとし、左の表の上欄に掲げる発電機の部分につき温度上昇の限度がそれぞれ同表下欄に掲げる通りであり、連続定格の発電機にあつては、各部分の上昇温度一定後引き続き一時間以上運転することによつてその各部に異状を生じないこと。但し、温度上昇の限度は、周囲温度が摂氏50度を超える場所で使用する発電機にあつては、その超過温度を同表下欄の温度から減じたものとする。
発電機の部分 温度上昇の限度(摂氏度)
全閉型 全閉型以外のもの
A種絶縁材料使用の場合 B種絶縁材料使用の場合 A種絶縁材料使用の場合 B種絶縁材料使用の場合
巻線 45 65 40 60
露出した平打巻線 55 75 50 70
鉄心その他絶縁物に接近する機械的部分 45 65 40 60
集電環、整流子 55 75 55 75
軸受 30 30 30 30

(2)  過負荷試験は、連続過負荷試験及び短時間過負荷試験とし(短時間定格機にあつては、短時間過負荷試験のみとする。)、定格電圧及び定格速度をもつて、連続過負荷試験の場合にあつては定格電流の125パーセントの電流を左の表の上欄に掲げる基準出力に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる時間通じて行い、短時間過負荷試験の場合にあつては定格電流の150パーセントの電流を1分間通じて行うものとし、それぞれその各部に異状を生じないこと。
基準出力(キロボルトアンペア) 試験時間(分)
3未満 15
3以上7.5未満 30
7.5以上15未満 60
15以上 120
備考 基準出力は、左の算式により算出される値とする。
基準出力(キロボルトアンペア)(キロボルトアンペア定格×1,000)÷定格回転数

(3)  過速度試験の基準は、第28条第3号に掲げる基準の通りであること。
(4)  電圧調整試験は、界磁抵抗器又は自動電圧調整器により行うものとし電圧調整範囲が無負荷から120パーセント負荷までの間において定格電圧の2パーセント以内であること。
(5)  絶縁抵抗試験の基準は、第28条第5号に掲げる基準の通りであること。
(6)  耐電圧試験は、前号の試験の直後に1分間、鉄心及び外枠と巻線との間に左の表の上欄に掲げる定格出力に応じそれぞれ同表下欄に掲げる試験電圧を、界磁巻線に励磁電圧の10倍の試験電圧(励磁電圧の10倍の電圧が1500ボルトに満たないときは、1500ボルト)をそれぞれ加えて行うものとし、その各部に異状を生じないこと。
定格出力(キロボルトアンペア) 試験電圧
1未満 定格電圧の2倍に500ボルトを加えたもの。但し、最小1,000ボルトとする。
1以上 定格電圧の2倍に1,000ボルトを加えたもの。但し、最小1,500ボルトとする。

(7)  電圧変動率が左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる値をこえないこと。
区分 電圧変動率(パーセント)
自動電圧調整器の有無 定格力率(パーセント)
自動電圧調整器のあるもの 80 40
100 25
自動電圧調整器のないもの 80 35
100 20

     第4節 交流電動機

第31条の5  漁船の交流電動機(以下この節において電動機という。)は、検査の結果、その材料及び構造については次条、性能については第31条の7に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料及び構造)
第31条の6  電動機の材料及び構造の基準については、第26条及び第27条の規定を準用する。

(性能)
第31条の7  電動機の性能は、温度上昇試験、整流試験、過負荷試験、過速度試験、絶縁抵抗試験及び耐電圧試験により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  温度上昇試験、整流試験及び過負荷試験の基準は、それぞれ第31条の4第1号、第28条第2号及び第31条第2号に掲げる基準の通りであること。
(2)  過速度試験は、定格回転数の125パーセントの過速度で1分間行うものとし、その各部に異状を生じないこと。
(3)  絶縁抵抗試験の基準は、第28条第5号に掲げる基準の通りであること。
(4)
   耐電圧試験は、前号の試験の直後に1分間、左に掲げる試験電圧を加えて行うものとし、それぞれその各部に異状を生じないこと。
 同期電動機の界磁巻線には、左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる試験電圧

区分 試験電圧
界磁短絡方法で起動するもの 励磁電圧の10倍の電圧。但し、最小2,000ボルトとする。
起動時に全界磁巻線が直列に接続され、開路状態で起動するもの 正規の起動状態で界磁端子に生ずる電圧の最大実効値の1.5倍の電圧。但し、最小2,500ボルトとする。
起動時に抵抗子が界磁巻線と直列に附加され、起動するもの 直列抵抗子のIR降下(正規の起動電圧で短絡する場合に界磁巻線を流れる電流と抵抗の積)の実効値の2倍の電圧。但し、最小2,000ボルトとする。

 巻線型誘導電動機の回転子巻線には、左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる試験電圧

区分 試験電圧
運転中に固定子巻線の接続替えによつて逆転するもの 正規誘導電圧の4倍に1,000ボルトを加えたもの。
右以外のもの 正規誘導電圧の2倍に1,000ボルトを加えたもの。

 同期電動機の電機子巻線、誘導電動機の固定子巻線及びかご型誘導電動機の回転子巻線には、左の表の上欄に掲げる定格出力に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる試験電圧

定格出力(キロワツト) 試験電圧
0.75未満 定格電圧の2倍に500ボルトを加えたもの。但し、最小1,000ボルトとする。
0.75以上 定格電圧の2倍に1,000ボルトを加えたもの。但し、最小1,500ボルトとする。

 同期電動機及び誘導電動機以外の電動機の鉄心及び外枠と巻線との間には、左の表の上欄に掲げる定格出力に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる試験電圧、界磁巻線には、励磁電圧の10倍の試験電圧(励磁電圧の10倍の電圧が1500ボルトに満たないときは、1500ボルト)

定格出力(キロワツト) 試験電圧
0.75未満 定格電圧の2倍に500ボルトを加えたもの。但し、最小1,000ボルトとする。
0.75以上 定格電圧の2倍に1,000ボルトを加えたもの。但し、最小1,500ボルトとする。

     第5節 変圧器

第31条の8  漁船の変圧器(高周波変圧器及び計器用変圧器を除く。以下同じ。)は、検査の結果、その材料については次条、構造については第31条の10、性能については第31条の1一に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料)
第31条の9  変圧器の材料の基準は、左の通りとする。
(1)  ボルト、ナツト、ねじ、坐金、端子その他変圧器の小部分品の材料が耐しよく性材料であるか又は適当な耐しよく処理を施されていること。
(2)  絶縁材料がA種絶縁材料、B種絶縁材料若しくはC種絶縁材料(生雲母、石綿、磁器、石英又はこれらに類似する絶縁性及び耐熱性を有する材料をいう。)又はこれらの材料以外の材料で絶縁性が良好なものであり、巻線の絶縁材料及びがいし固定絶縁材料が湿気及び油気によつて容易に変質されないものであること。
(3)  油入式変圧器に使用する油は、高度の絶縁性を有しており、高温で長時間使用しても容易に変質されないものであること。

(構造)
第31条の10  変圧器の構造の基準は、左の通りとする。
(1)  振動及び衝撃に耐え、且つ、じんあい、水滴、油滴等による障害及び機械的損害を受けるおそれがないこと。
(2)  ケースには、電線引出口附近の適当な位置に極性が明示されていること。
(3)  油入式変圧器は、どの方向に30度傾斜しても油が流出するおそれがなく、且つ、保護装置附油面計及び排油弁(75キロボルトアンペア以上の油入式変圧器にあつては、これらの外温度計)が備えられていること。

(性能)
第31条の11  変圧器の性能は、温度上昇試験、絶縁抵抗試験、耐電圧試験、瞬時短絡試験及び誘導絶縁試験並びに電圧変動率により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  温度上昇試験は、定格負荷で運転することによつて行うものとし、左の表の上欄に掲げる変圧器の部分につき温度上昇の限度がそれぞれ同表下欄に掲げる通りであり、上昇温度一定後引き続き一時間以上運転することによつてその各部に異状を生じないこと。但し、温度上昇の限度は、周囲温度が50度を超える場所で使用する変圧器にあつては、その超過温度を同表下欄の温度から減じたものとする。
変圧器の部分 温度上昇の限度(摂氏度)
A種絶縁材料使用の場合 B種絶縁材料使用の場合 その他
巻線 45 65
40

(2)  絶縁抵抗試験は、前号の試験の直後において、500ボルト絶縁抵抗計を用いて行うものとし、絶縁抵抗が1メグオーム以上であること。
(3)  耐電圧試験は、前号の試験の直後において巻線と鉄心との間に1分間左の表の上欄に掲げる定格電圧に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる試験電圧を加えて行うものとし、その各部に異状を生じないこと。
定格電圧(ボルト) 試験電圧(ボルト)
250未満 1,500
250以上 2,000

(4)  瞬時短絡試験は、定格負荷で運転中左の算式で算出される時間(その時間が5秒以内のときは5秒とし、インピーダンス電圧4パーセント未満の変圧器にあつては定格電流の25倍の電流を2秒間)短絡して行うものとし、その各部に異状を生じないこと。
    短絡時間(秒)=インピーダンス電圧(パーセント)−2
(5)  誘導絶縁試験は、100ヘルツから500ヘルツまでの適当な周波数で巻線に正規誘導電圧を次の算式で算出される時間(その時間が15秒未満のときは15秒とし、60秒を超えるときは60秒とする。)誘起させて行うものとし、その各部に異状を生じないこと。
    試験時間(秒)=120×(定格周波数÷試験周波数)
(6)  電圧変動率が左の表の上欄及び中欄に掲げる相数及び定格出力に応じ、それぞれ同表下欄の値を超えないこと。
相数 定格出力(キロボルトアンペア) 電圧変動率(パーセント)
単相 3未満 4
3以上15未満 3
15以上 2
3相 3未満 5
3以上5未満 4
5以上30未満 3
30以上 2

     第6節 配電盤

第32条  漁船の配電盤は、検査の結果、その構造については次条、性能については第34条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(構造)
第33条  配電盤の構造の基準は、強固であつて盤面が不燃性物であり、これに少くとも表示灯、検漏器、電圧計、電流計、電圧測定用切替開閉器、可溶片附開閉器及び界磁調整器が設けられてあり、且つ、計器類が振動に耐え、動揺に対しても指示の変化を生じないものとする。

(性能)
第34条  配電盤の性能は、温度上昇試験、絶縁抵抗試験及び耐電圧試験並びに逆流継電器を備える配電盤にあつては、逆流継電器の作動により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  温度上昇試験は、定格電流を連続通じて行うものとし、温度上昇の限度が配電盤内の接続部(逆流継電器を備える配電盤にあつては、逆流継電器の主接触部)において摂氏50度、抵抗器の抵抗線において摂氏260度であること。但し、周囲温度が摂氏40度をこえる場所で使用する配電盤についての温度上昇の限度は、その超過温度をそれぞれ摂氏50度及び摂氏260度から減じたものとする。
(2)  絶縁抵抗試験は、前号の試験の直後に500ボルト絶縁抵抗計を用いて行うものとし、絶縁抵抗が2メグオーム以上であること。
(3)  耐電圧試験は、第28条第6号に掲げる基準の通りであること。この場合において、同号中
  鉄心及び継鉄と巻線の間とあるのは、閉路した導電部と配電盤の間と、
  定格出力とあるのは、発電機の定格出力に対応する配電盤の容量と読み替えるものとする。
(4)  逆流継電器が動揺時においても定格電流の10パーセント以下の逆流電流によつて確実に作動すること。

    第6章 航海測器設備

     第1節 磁気コンパス

第35条  漁船の磁気コンパス(以下コンパスという。)は、検査の結果、その材料については次条、構造については第37条、性能については第38条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料)
第36条  コンパスの材料の基準は、左の通りとする。
(1)  磁針及び修正用磁石がKS磁鋼、新KS磁鋼、MK磁鋼又はこれらと同等若しくはそれ以上の性能を有し、磁化後において人工枯(摂氏100度に8時間以上保持した後振幅2ミリメートル、振動数毎分1200回の振動を30分以上与えることをいう。以下同じ。)を行つた時及び2箇月後においてそれぞれ磁気能率を測定し、人工枯を行つた時に測定した磁気能率に対する2箇月後に測定した磁気能率の変化の割合が2パーセント以下であること。
(2)  象限差修正具及びフリンダースバーがスーパーパーマロイ、炭素含有量0.02パーセント以下の純鉄又はこれらと同等若しくはそれ以上の性能を有し、残留磁気がある場合の感応磁気による有効量と残留磁気がない場合の感応磁気による有効量との差が、残留磁気がない場合の感応磁気による有効量の10パーセント以下であること。
(3)  磁性部以外の各部分が無磁性であつて、且つ、海水及び日照による影響を受けることが少いこと。
(4)  軸針がビツカース硬度500以上でコンパス液(アルコール水溶液とする。)によりさびを生じないもの、軸帽がサフアイヤであり、軸針及び軸帽が50倍の顕微鏡検査の結果、その形状及びみがきが良好であること。

(構造)
第37条  コンパスの構造の基準は、左の通りとする。
(1)  主要部の寸法が左の表の上欄に掲げるコンパスの形型に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる通りであること。
コンパスの型式 コンパスカードの標準直径(ミリメートル) コンパスバウルの上面標準外径(ミリメートル) スタンド
高さ(取付台の下面からコンパスバウルの上面まで)(ミリメートル) 最大横幅(象限差修正具の外端から外端まで)(ミリメートル) 取付台の直径(ミリメートル)
甲型A(スタンド式) 165 248 1,100以内 適宜 適宜
甲型B(テーブル式) 165 248 350以内 700以内 400以内
乙型A(テーブル式) 115 適宜 280以内 400以内 300以内
乙型B(移動式) 115 適宜 適宜 適宜 適宜

(2)  コンパスバウルが15度まで傾斜させた場合においてコンパスカードの回転を妨げず、且つ、指北度が完全であり、スタンドを30度まで傾斜させた場合においても常に水平を保つこと。
(3)  コンパスバウルの上縁目盛が船首方向を零度として左右に各180度であること。
(4)  コンパスバウルが摂氏50度から零下20度までの温度に耐える温度補正装置を備えていること。
(5)  シヤドーピン座の孔の内径が2.55ミリメートル(許容誤差は、正0.01ミリメートル以内)であること。
(6)  シヤドーピン座の中心とコンパスバウルの上縁目盛及びコンパスカードの目盛の中心との誤差が0.2ミリメートル以内であること。
(7)  基線の数が甲型コンパスにあつては船首及び船尾の方向並びに左右の各1本、乙型Aコンパスにあつては船首の方向及び左右に各1本、乙型Bコンパスにあつては船首の方向に1本あること。
(8)  コンパスカードの目盛が角度及び点を記入してあるものとし、角度目盛が360度式又は象限式であり、その最小目盛が1度、点目盛が南北を基点として東西を8点とし、その最小目盛が4分の1点としてあること。
(9)  コンパスバウルの照明装置が乙型Bコンパスにあつては油灯、その他のものにあつては電灯及び予備油灯を備え、且つ、下部よりの照明装置を有するものにあつては、光力加減装置を有すること。
(10)  乙型Bコンパスを除き、標準磁場において左の表の上欄に掲げるコンパスの型式に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる有効量を有する半円差修正用磁石、象限差修正具、フリンダースバー及び傾船差修正用磁石を備えていること。
コンパスの型式 有効量
半円差修正用磁石 象限差修正具 フリンダースバー 傾船差修正用磁石
最大 最小 段階 最大 最小 段階 最大 最小 段階 最大 最小 段階
甲型A 45度以上 0.5度以下 0.5度以下 10度以上 0.5度以下 連続 7度以上 0.5度以下 0.5度以下 30マイクロテスラ以上 5マイクロテスラ以下 5マイクロテスラ以下
甲型B 50度以上 3度以上
乙型A 50度以上 1度以下 1度以下 7度以上 1度以下 1度以下 適宜 適宜 適宜

(性能)
第38条  コンパスの性能は、磁気能率試験、精度試験、制動及び随伴角(コンパスバウルを一定の速さで1回転させるときその回転のために生ずるコンパスカードの偏角をいう。以下本条において同じ。)の試験並びに温度試験により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  磁気能率試験は、コンパス浮動部(磁針、浮及びコンパスカードをいう。以下本条において同じ。)について行うものとし、磁気能率が標準磁場(気温摂氏15度において地磁気水平力が30マイクロテスラ、地磁気鉛直力が34マイクロテスラを示す磁場をいう。以下本条において同じ。)において甲型コンパスにあつては1500C・G・S・(許容誤差正負各200C・G・S・以内)乙型コンパスにあつては400C・G・S・(許容誤差正負各30C・G・S・以内)のものであること。
(2)  精度試験は、方位については4方点及び4隔点において磁気子午線と比較し、軸心摩擦については静止点から左右に各5度偏位させ、浮動部の振揺周期及び重量についてはコンパス液中において行うものとし、標準磁場における目盛誤差、基線誤差、方位誤差、軸針摩擦誤差並びに振揺周期及び重量が左の表の上欄に掲げるコンパスの型式に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる通りであること。
コンパスの型式 目盛誤差 基線誤差 方位誤差 軸針摩擦誤差 コンパス液中における浮動部の振揺周期 コンパス液中における浮動部の重量
甲型A 1目盛の10パーセント以内 正負0.2度以内 正負0.5度以内 正負0.5度以内 27秒(許容誤差正負3秒以内) 10グラム(許容誤差正負1グラム以内)
甲型B
乙型A 20秒(許容誤差正負3秒以内) 8グラム(許容誤差正負1.5グラム以内)
乙型B 正負0.5度以内 正負1度以内

(3)  制動及び随伴角の試験は、コンパスカードについて行うものとし、その制動が良好であり、その随伴角が標準磁場において5分間に1回転させた場合1度以内であること。
(4)  温度試験は、コンパスバウルについて摂氏50度及び零下20度において各5時間行うものとし、コンパス液のいつ出、気ほうの発生又は混濁がなく、且つ、コンパスバウルの内面の塗装に異状を生じないこと。

     第2節 舶用6分儀

第39条  漁船の舶用6分儀(以下6分儀という。)は、検査の結果、その材料及び構造については次条、性能については第41条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料及び構造)
第40条  6分儀の材料及び構造の基準は、左の通りとする。
(1)  各部の材料が人工枯したもの又は荒加工をした後6箇月以上枯らしたものであつて永年使用してもひずみを生ぜず、且つ、無磁性であること。
(2)  枠の直径が152ミリメートルから178ミリメートルまで、その弧の大きさが5分の1円周であり、軽量に造られていること。
(3)  目盛及びその読取部分の構造が左の表の上欄に掲げる6分儀の型式に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる通りであること。
6分儀の型式 目盛 読取部分
本弧(度) 余弧(度) 最小目盛 最小読取(秒) 目盛板 緊定方式 拡大鏡
甲型(バーニヤ式) 125以上 5以上 十分(分割精度の許容誤差正負0.5秒以内) 10 銀又はこれと同等若しくはそれ以上の効果を有するもの 自動緊定
乙型(マイクロメーター式) 125以上 5以上 1度(歯切の精度の許容誤差正負7.5秒以内) 30

(4)  光学部分がよく焼鈍した光学ガラスであつて、砂目、きず等がほとんどない程度にみがかれてあり、透明度が良好であつて、且つ、有害な脈理、あわ、不溶解物等がないこと。
(5)  動鏡及び水平鏡が枠面に垂直に設けられ、反復調整しても効力を失わない調整装置を備え、且つ、その平行度及び平面度が左の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる通りであること。
区分 平行度(秒) 平面度 備考
動鏡 0.5以下 検査品を通じてコリメーターの像を30倍の望遠鏡で検査し鮮明と認められる程度 裏面に銀めつきを施す。
水平鏡 中央から1側は裏面に銀めつきを施し他の側は透明とする。

(6)  8倍から12倍までの間の倍率を有する長望遠鏡及び3倍以上の倍率を有する短望遠鏡各1箇を備え、その保持器が、望遠鏡の視軸線が6分儀の枠面に併行となるよう調整することができ、且つ、垂直に上下動を行うことができること。
(7)  シエードグラスが太陽観測を行うために適当な濃度のもので、その濃度及び枚数、平行度並びに平面度が左の表の上欄に掲げるシエードグラスの種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる通りであること。
シエードグラスの種類 濃度及び枚数 平行度(秒) 平面度
動鏡用 それぞれ濃度の異なるもの4枚 0.5以下 検査品を通じてコリメーター像を3倍の望遠鏡で検査し、鮮明と認められる程度
水平鏡用 動鏡用シエードグラス4枚のうち最も色の濃いものを除いたものと同程度のもの3枚
アイピース 動鏡用シエードグラス4枚のうち最も色の淡いものと最も色の濃いものと同程度のもの2枚

(性能)
第41条  6分儀の性能は、中心差試験、振動試験及び温度試験並びに望遠鏡の性能により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  中心差試験は、15度おきに測角して行うものとし、それぞれの点における中心差(零度目盛における器差を零としたときの各点の総合誤差)が30秒以下であること。
(2)  振動試験は、6分儀を格納箱に納め、振幅0.5ミリメートル、振動数毎分200回の振動を5分間以上与えて行うものとし、異状を生じないこと。
(3)  温度試験は、6分儀を摂氏40度及び零下20度において各30分間維持して行うものとし、異状を生じないこと。
(4)
   望遠鏡が左の表の上欄に掲げる種類に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる性能のものであり、視界の大部分において実用に差支えのある色収差、球面収差、コマ、非点収差、ジストーシヨン、像面のわん曲等がないこと。
望遠鏡の種類 対物レンズの有効直径(ミリメートル) ヒトミ径(ミリメートル) 実視界(度) 視界の3分の2における分解能(秒) 10字線
長望遠鏡 約20 3―6 12以下 井げたの中央の間隔は太陽の平均視直径の約2倍とする。
短望遠鏡 30―40 8.5以上 5以上 20以上  

     第3節 アネロイド気圧計

第42条  漁船のアネロイド気圧計(以下気圧計という。)は、検査の結果、その材料及び構造については次条、性能については第44条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料及び構造)
第43条  気圧計の材料及び構造の基準は、左の通りとする。
(1)  各部の材料がなるべく無磁性で、且つ、さびを生じないものであり、チヤンバー、ひげぜんまい及び鎖が洋白又はこれと同等若しくはそれ以上であること。
(2)  壁取付型であつて、その文字板の可視直径が大型のものにあつては、150ミリメートルから170ミリメートルまで、小型のものにあつては、110ミリメートルから130ミリメートルまでであること。
(3)  温度誤差をなくすための自動調整装置を有し、且つ、指針が動揺及び振動に対し安全であること。
(4)  文字板が中央上方を1000ヘクトパスカルとし、両端に若干の捨目盛を施したものであつて、目盛及び指針が左の表によるものであること。
文字板の目盛 指針 目安針
目盛(ヘクトパスカル) 最小目盛(ヘクトパスカル)
920―1,040 1 黒色塗の見易い形のものとし、読取部分の幅が0.5ミリメートル以下であること。 赤色又は金色に塗り、外部から任意の目盛に合すことができること。

(性能)
第44条  気圧計の性能は、器差、最大較差及びヒステリシスについての循環変圧試験及び気圧誤差についての温度試験により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。
(1)  循環変圧試験は、ひげぜんまい及びチヤンバーの平衡組立後60日以上経過したとき及び次号の温度試験から約24時間経過した後に気圧計の指度を常温で基準水銀気圧計の指度に合せ、目盛の全範囲に対し気圧差20ヘクトパスカルの間隔でそれぞれ30分間留め置いて行うものとし、器差、最大較差及びヒステリシスがそれぞれ正負1.0ヘクトパスカル、正負1.5ヘクトパスカル及び1.0ヘクトパスカルを超えないこと。
(2)  温度試験は、ひげぜんまい及びチヤンバーの平衡組立後60日以上経過したときにおいて行う循環変圧試験後に摂氏30度及び零度に各一時間以上維持して行うものとし、それぞれの温度において測定した気圧差が正負1.0ヘクトパスカルを超えないこと。

     第4節 船内時計

第45条  漁船のぜんまい時計(以下船内時計という。)は、検査の結果、その材料及び構造については次条、性能については第47条に掲げる基準のすべてに適合するものを合格とする。

(材料及び構造)
第46条  船内時計の材料及び構造の基準は、左の通りとする。
(1)  てんぷ、ぜんまい、ひげぜんまい及び軸以外の部分の材料が無磁性で、且つ、さびを生じないもの又はさび止処理を行つてあること。
(2)  1週間以上巻のかぎ巻式であつて動揺及び振動に耐え、歩度変化を生ぜず、時計側が金属製又は木製で防湿及び防じん構造であること。
(3)  時針、分針及び秒針を有するものであつて、時針及び分針の調整が容易であり、且つ、調整によつて歩度に著しい支障を生じないこと。
(4)  てんぷが温度の変動に応じて自動的に歩度を調整する装置が施されていること。

(性能)
第47条  船内時計の性能は、日差試験、傾斜試験及び温度試験により判定するものとし、その基準は、左の通りとする。但し、温度試験は申請があつた場合においてのみ行う。
(1)  日差試験は、常温(摂氏20度から7度までの温度をいう。以下本条において同じ。)において連続7日間行うものとし、日差が10秒以内、7日間の積差が50秒以内であること。
(2)  傾斜試験は、常温において左に30度傾けて連続3日間及び右に30度傾けて連続3日間行うものとし、それぞれの日差と傾斜を零としたときの日差との差が正負2秒以内であること。
(3)  温度試験は、摂氏40度及び零下5度においてそれぞれ連続3日間行うものとし、それぞれの日差と常温における日差との差が正負5秒以内であること。

    第7章 総合検査

第48条  漁船は、総合検査の結果、左の各号、第1章から第6章まで、次条及び第50条に掲げるすべての基準に適合するものを合格とする。
(1)   法第25条第1項第2号 から 第6号 までに掲げるものの大きさ、重量及び性能が当該漁船の従事する漁業種類又は用途に対し適当なものであり、且つ、その相互間及び船体と良好な釣合を有すること。
(2)  魚群探知機、冷凍機、電動機その他の設備であつて機関室と連絡して操作されるものにあつては、その連絡について必要な処置がされていること。

(装備の基準)
第49条   法第25条第1項 各号に掲げるものの装備の基準は、第1章から第6章までに規定するものの外左の通りとする。
(1)  推進器及びかじが船体に対し推進、旋回等の運動性能について良好な関係を有すること。
(2)  推進器及び軸系が推進機関に対し適当なものであり、推進機関、補機関その他の動力機械とともに船体に有害な振動を与えないように装備されており、且つ、危険を及ぼすおそれがある運動部分には、それぞれ適当な防護装置が設けられていること。
(3)  推進機関、補機関その他機関室内に装備される機器が船体中心線に並行に据え付けられていることを標準とし、これらの機関、機器及び動力伝導装置が漁ろう能率及び漁獲物の保蔵能力を阻害せず、且つ、その操作(これらの関係的操作を含む。)、点検及び応急修繕を容易に行えるように配置されていること。
(4)  前号の機関の排気管が適当な防熱装置が施されてあり、且つ、排気が抵抗少く行われるようわん曲を少くして取り付けられていること。
(5)  燃料の加熱装置には、コツク等による加熱温度の調節装置が設けられていること。
(6)  機関室内のすべての油管及び水管並びにうず巻ポンプの諸管が亜鉛めつき又は適当な防しよく処理が施されてあり、諸操作を阻害せず、急激な屈曲を避け、点検及び修繕が容易であり、且つ、損傷を受けるおそれがないように配管されてあり、それらに附属するバルブ及びコツク類が容易に操作できる場所に取り付けられていること。
(7)  うず巻ポンプの諸管にあつては、その主吐出管の直径がポンプの吐出口と同一なものであり、吸水管路において吸込口から1メートル以内の位置、吐出管路において適当な位置にそれぞれ塞止バルブが設けられてあり、且つ、吸水管端にはごみ除けが設けられていること。
(8)  発電機、電動機、変圧器及び配電盤が機械的損害及びじんあい、水滴、油滴等による損害を受けることが少く乾燥した場所に据え付けられていることを標準とし、やむを得ずこれらによる損害を受けることが多い場所に据え付けられているものにあつては、適当な保護装置が設けられていること。
(9)  電線は、鉛被電線、鉛被がい装電線、600ボルトゴム絶縁電線又はこれらと同等以上のものであり、甲板上又は機械的損傷を受けるおそれのある場所に敷設されるものにあつては、金属おおいを設け又は鋼管内に納め、魚そう等湿潤な場所に敷設されるものにあつては、鉛被電線又は鉛被がい装電線とし、防熱装置を貫通するものにあつては、両端に水防金具をもつ鋼管に納め当該装置に対し直角に敷設されてあり、電線の接続が接続箱その他適当な器具内に設けられた接続用端子によること。
(10)  磁気コンパスが船体中心線上において出漁状態におけるきつ水線に垂直に据え付けられていること。

(装備後の性能の基準)
第50条   法第25条第1項第2号 、第3号(魚群探知機を除く。)及び第5号に掲げるものが船体に装備されたときの性能の基準は、左の通りとする。
(1)  推進機関にあつては、第9条第1号、第4号から第6号まで及び第9号に掲げる基準(第9条第4号に掲げるものについては、過負荷試験に係るものを除く。)の通りであること。但し、燃料油消費率の計測は、必要があると認める場合に行うものとし、負荷試験における負荷及び運転時間、温度上昇試験における温度計測時並びに逆転試験における運転時間については、同条第4号、第5号及び第9号の規定にかかわらず左の通りとする。
 負荷試験における負荷は、回転数及び燃料油ハンドルの位置を加減して定めるものとし、分力試験の運転時間は、適宜であり、全負荷試験の運転時間は連続2時間以上であること。
 温度上昇試験の温度計測時は、全負荷連続2時間以上の運転の直後行うこと。
 逆転試験における運転時間は、適宜であること。
(2)  補機関にあつては、第10条の負荷試験、温度上昇試験及び調速機試験に掲げる基準の通りであること。但し、燃料油消費率の計測は、必要があると認める場合に行うものとし、負荷試験における負荷及び運転時間は、同条の規定にかかわらず適宜であること。
(3)  空気圧縮機にあつては、第11条第2項に掲げる基準の通りであること。
(4)  うず巻ポンプにあつては、第18条第1号に掲げる最高揚水量及び揚程で連続一時間以上の試験を行うものとし、性能がその目的に対し適当であること。
(5)  直流発電機にあつては、第28条第1号から第5号まで及び第7号に掲げる基準の通りであること。
(6)  直流電動機にあつては、第31条各号(耐電圧試験を除く。)に掲げる基準の通りであること。
(7)  交流発電機にあつては、第31条の4第1号から第5号まで及び第7号に掲げる基準の通りであること。
(8)  交流電動機にあつては、第31条の7第1号から第3号までに掲げる基準の通りであること。
(9)  変圧器にあつては、第31条の11第1号、第2号、第4号及び第6号に掲げる基準の通りであること。
(10)  配電盤にあつては、第34条第1号、第2号及び第4号に掲げる基準の通りであること。

    附 則

 この省令は、公布の日から施行する。
    附 則 (昭和28年12月16日農林省令第70号)

 この省令は、公布の日から施行する。
    附 則 (昭和29年7月31日農林省令第49号)

 この省令は、昭和29年8月1日から施行する。
    附 則 (昭和30年5月10日農林省令第21号)

 この省令は、公布の日から施行する。
    附 則 (昭和31年6月30日農林省令第34号)

1  この省令は、公布の日から施行する。
2  この省令の施行前に漁船法施行規則(昭和25年農林省令第95号)第18条第1項の規定により提出があつた申請書に係る漁船の検査については、なお従前の例による。

    附 則 (昭和35年4月1日農林省令第11号)

1  この省令は、公布の日から施行する。
2  この省令の施行前に漁船法施行規則(昭和25年農林省令第95号)第18条第1項の規定により申請書が提出された漁船の船体、魚群探知機又は魚そうの防熱設備に係る検査については、なお従前の例による。ただし、申請者が改正後の規定による検査の実施を希望してその旨を申し出たときは、この限りでない。

    附 則 (昭和36年12月27日農林省令第63号)

 この省令は、昭和37年1月1日から施行する。
    附 則 (昭和40年7月21日農林省令第35号)

1  この省令は、公布の日から施行する。
2  この省令の施行前に漁船法施行規則(昭和25年農林省令第95号)第18条第1項の規定により申請書が提出された漁船の機関の検査に係る燃料油消費率の基準については、なお従前の例による。

    附 則 (昭和42年4月1日農林省令第10号)

 この省令は、昭和42年8月1日から施行する。
    附 則 (昭和48年10月30日農林省令第69号)

1  この省令は、公布の日から施行する。
2  この省令の施行前に漁船法施行規則(昭和25年農林省令第95号)第18条第1項の規定によりその申請書の提出があつた漁船の船体及び魚群探知機の検査については、なお従前の例による。ただし、申請者が改正後の規定による検査の実施を希望してその旨を申し出たときは、この限りでない。

    附 則 (昭和55年12月13日農林水産省令第50号)

1  この省令は、昭和56年4月1日から施行する。
2  この省令の施行前に漁船法施行規則(昭和25年農林省令第95号)第18条第1項の規定によりその申請書の提出があつた漁船の魚群探知機の検査については、なお従前の例による。ただし、申請者が改正後の規定による検査の実施を希望してその旨を申し出たときは、この限りでない。

    附 則 (平成6年12月15日農林水産省令第83号)

1  この省令は、公布の日から施行する。
2  この省令の施行前に漁船法施行規則(昭和25年農林省令第95号)第18条第1項の規定によりその申請書の提出があった漁船の魚群探知機の検査については、なお従前の例による。ただし、申請者が改正後の規定による検査の実施を希望してその旨を申し出たときは、この限りでない。

    附 則 (平成11年9月29日農林水産省令第63号)

 この省令は、平成11年10月1日から施行する。
    附 則 (平成13年12月27日農林水産省令第153号) 抄

(施行期日)
第1条  この省令は、平成14年4月1日から施行する。


別図


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